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ワークマン「一般客もヘビロテの店」変身への難路 売り上げの伸びが鈍化、見えてきた新しい課題

東洋経済オンライン / 2024年10月12日 9時0分

2023年オープン当時の新業態「ワークマンカラーズ」(記者撮影)

一昔前までは「工事現場などで働く職人のための店」というイメージしかなかったワークマン。それが近年、一般買い物客、とくに女性をターゲットにした新業態を大量に出店し、注目を集めている。ただこれにより、新しい課題も見えてきた。そんなワークマンの現状と展望をQ&A形式で解説する。

※記事の内容は記者による解説動画「Q Five」からの抜粋です。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。

Q:新業態の強化は業績にどう貢献している?

作業服市場の頭打ちを受け2018年から取り組んできた客層拡大の戦略が当たり、ワークマンの業績は順調に拡大しました。ただ直近は、売上高に当たる「営業総収入」の伸びが鈍化してきています。営業利益に至っては2022年をピークに減少に転じており、足踏みが続いています。

【動画で見る】ワークマンを大解剖!なぜ女性向け業態を大量出店?/子ども服・ランドセル・機能性肌着まで/小ロット短納期生産を加速/「職人向け」も捨てていない

今年の2月には、前期(2024年3月期)業績予想の下方修正も行いました。暖冬の影響で売り上げの伸びが想定に届かなかったうえ、円安によって仕入れ価格が高騰してしまったことも痛手に。足元では値上げなどの対策も進めていますが、人件費や物流費の上昇は今後も続きそうです。

こういった外部環境要因がありつつ、とはいっても、ワークマンにとっていちばんの悩みの種は、オープンから1年、2年と時間の経った既存店の調子が振るわないことだと思われます。

新店としてオープンした直後が好調であればあるほど、翌年以降にその実績を超えていくのは難しくなります。店舗数が増えていくと、必然的により小さい商圏へも出店しなければならなくなり、店舗単位で採算を取る難易度はさらに上がります。

目新しさで訪れる顧客だけでなく、リピーターを増やすことが今後のカギとなりそうです。

Q:「何度も訪れたくなる店」目指すための策は?

リピーターを増やすという点には、ワークマンの経営陣も非常に力を入れています。大きい施策の1つが「肌着の拡充」です。

衣料品の中でも消耗品という側面が強く、購入頻度の高い肌着。今春投入したプライベートブランドのクール肌着は、「他社と性能が同等でも価格差があるため、販売は好調」とワークマンは説明しています。この肌着で、5年のうちに年間売上高500億円を稼ぐという目標を掲げています。

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