いよいよ日経平均4万2224円超えの条件が整った 「最高値突破の主役」を担うのはどんな業界か
東洋経済オンライン / 2024年10月14日 10時30分
やはり前回指摘した日経平均の「移動平均との総合乖離」(株価と25日・75日・200日移動平均線乖離率との合計)については、すでにプラス転換していたが、現在は2桁乖離と力強くなっている。また25日移動平均線は10月3日から、75日移動平均線も10月4日から上向きに変わっており、チャートの形は極めてよくなっている。
一方、利下げ継続を材料に上がっていた米国株も、雇用統計や消費者物価の予想以上の強さで、年内あと2回開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)においては「各回0.5%ずつ、合計1%の利下げ説」が後退し、場合によっては「0.25%が1回だけ、または利下げなし」もありうる情勢だ。
それでも、11日のNYダウ30種平均株価とS&P500種指数は再び史上最高値を更新し、出遅れていたナスダック総合指数も最高値まであと300ポイントほどで、史上最高値更新は時間の問題となっている。
さて、筆者の強気の基本は「デフレ脱却インフレ相場」にあるので、物色の中心は内需関連銘柄になる。前回挙げた「防衛関連」「防災関連」を引き続き中心にして、今までの「デフレ脱却関連銘柄」が「石破銘柄」となる。
また前回は、日銀の利上げに反対だった高市早苗氏の総裁の可能性が高まると同時に売られていたメガバンクの反発に期待したいという趣旨のことも書いたが、何やら援軍が現れる可能性も出てきた。あのウォーレン・バフェット氏が関係するファンドが買って来るという噂だ。
これはもちろん一部の観測にすぎないものの、今週(14~18日)のアメリカの金融株の決算次第では、日本の銀行株の人気が再燃する可能性もある。実際、ひと足早く先週末に決算を終えたJPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴの2024年7~9月期決算は、両銘柄とも市場予想以上の内容だった。これからの日本のメガバンクの収益環境は、アメリカよりもよいと考えられるので、バフェット氏が買おうと買うまいと、見直し買いが入ると考える。
「煮詰まる」日経平均、いよいよ最高値を更新へ
もう片方の相場の柱であるAI・半導体関連株は、その将来性に異論はない。だが株価が人気化し、かなり先取りしてしまったこともあり、しばらくは逆張りに徹すべきだと考えている。
今回、AI技術の中核を担う「機械学習」の基礎と、その後「ディープラーニング」モデルの確立につながった、「連想記憶」と呼ばれる手法を開発した2人の学者が「ノーベル物理学賞」を受賞した。
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