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開業は1910年、「新」がつく最も古い駅はどこだ? JRと私鉄合わせ207駅をランキングしてみた

東洋経済オンライン / 2024年10月15日 7時0分

1位の新伊勢崎は、浅草と伊勢崎を結ぶ東武伊勢崎線の終点、伊勢崎の1つ手前の駅。1日1往復ではあるが、特急りょうもう号の停車駅だ。

1899年、北千住―久喜間が開業した東武伊勢崎線は、南の都心部、北の群馬方面へ線路を延ばし、1910年3月、太田―新伊勢崎間が開業、同年7月に伊勢崎まで延伸した。開業114年と私が調べた中では一番歴史ある「新⚪︎⚪︎駅」。駅舎も風格あるものと思って行ってみると、2013年に高架化工事が完成し「新⚪︎⚪︎駅」の名前にふさわしい、新しく立派な駅となった。

同じく1位となったのは京急新子安。この駅はアタマに「新」がついていないが、1910年、開業当初は新子安という駅だった。だが1943年、並行する京浜東北線が新駅を作り駅名を新子安としたため、京浜東北線の駅開業とともに名前が京浜新子安に変更された。その後1987年に京急新子安と名前が変わるが、現在まで駅名の「新子安」の部分が変わっていないため調査対象から外さず、1位とした。また、阪神電鉄本線の新在家駅は1905年に今と別の位置に開業、1930年に現在の場所が新在家駅となったが、新在家という地名には「新しく開拓された土地」という意味があると言われているため(諸説あり)、今回のランキングからは除外した。

歴史ある「新⚪︎⚪︎駅」ランキングで目立つのは、私鉄の駅の多さだ。新しいほうでは50駅中およそ半分だったが、古いほうでは7割が私鉄の駅となった。おそらく当時の国鉄や、国鉄がのちに買収することとなる大手の鉄道会社が街の名前を先に駅名にしてしまったという事情もあるのだろう。また、後発で路線を延ばした私鉄は国鉄の駅を中心に街づくりが始められた後に建設され、思うような場所に駅を設置できないといったこともあったのだろう。

JR最古の「新⚪︎⚪︎駅」となったのは山手線の新大久保。こちらも2020年に新駅舎が完成。新伊勢崎同様、新しく立派な駅舎に生まれ変わった。

今後5年は「新⚪︎⚪︎駅」誕生の気配なし

ほかにも調べてみると、別の場所で駅名が使われていた(新平野)、駅を移設した(新藤原、新高徳)、風光明媚な土地と似たような絶景が広がっていた(新舞子)など、「新」をつける理由は多岐にわたっていた。

今後の新駅開業予定や新線開業の情報をみる限り、5年以上は「新⚪︎⚪︎駅」誕生の気配はない。だが、新難波(仮)、新小樽(仮)など、新路線の計画を見ると「新⚪︎⚪︎」になる可能性のある駅はいくつかある。どれだけの駅で(仮)が外れて「新⚪︎⚪︎」となるかはわからないが、せっかくここまで調べたので、今後も「新⚪︎⚪︎駅」の動向について、個人的に追いかけてみたい。

渡辺 雅史:時刻表探検家

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