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子どもの近視抑制対策は思うほど難しくない 「この子のため」と考えすぎると長く続かない

東洋経済オンライン / 2024年10月18日 10時0分

ボーク:「モデリング」でしょうか。いわゆる疑似体験です。非認知能力を育てるにあたり、基本中の基本となるといわれます。

まず周りにいる大人たちがやり方のお手本(モデリング)を見せて、子どもたちの興味を引き出します。実践している大人を見ること、観察することで、それが子どもにとっての「環境」や「当たり前」となります。この過程を経て、子どもも大人と同じことを実践できるようになります。

モデリングでは、子どもの思考と行動の基準となる姿を、周りにいる大人がいかに見せられるのかが非常に重要となります。お手本とは「正しくやる」とか「完璧にやる」ということではなく「一つのやり方を見せる」ということです。

窪田:大人が「これをやりなさい」と一方的に口で指示するだけではないところがミソですね。まずは大人が率先してやってみる、やってみせる……ということでしょうか。

ボーク:そうですね、それも大人自身が楽しみながらやるというところがポイントです。大人の楽しげなようすが子どもの興味を引き出します。またワクワクした気持ちが子どもに伝染して「やってみたい」と思わせます。

窪田:なるほど。例えば今回の事例ですと、まずは大人が外で楽しく過ごすようすを見せることが第一歩となるのでしょうか。

ボーク:おっしゃるとおりです。台湾の成功事例を聞いていると、必ずしも子どもが「外で遊んでいる」状態でなくともいいわけですよね。屋外にて太陽光を浴びている時間を1日2時間程度確保することが大事だと理解しました。

窪田:そうです。しかもまとめて2時間でなくてよく、15分程度の屋外の時間を積み重ねればよいのです。

ボーク:でしたら、まずは親子で外へ行く機会を増やすことにフォーカスしてもいいかもしれませんね。「子どもを外でいかに遊ばせるか」という大人側の考えの枠を外す。そして、親が屋外で楽しく過ごす姿を子どもに見せるというモデリングを実践するのも一つの方法かと思いますが、いかがでしょうか?

窪田:確かに、外に出ることに対して目的や目標を持ちすぎると、子どもを連れだす親がしんどくなってしまいますね。親が「外に出るのが楽しいから」「リフレッシュできるから」くらいの気軽さが必要なのかもしれませんね。

ボーク:そうですね。私たちも子どもの頃は、「外遊びをしなさい」と言われたから外に遊びにいっていたのではなく、ただ楽しいから外に飛び出して行ったのだと思います。

外遊びの概念を変えると親も子も気が楽に

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