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「40歳までには死んでる」と見積った若者の盲点 人生を正しく予想し後悔しないための解決策

東洋経済オンライン / 2024年10月22日 9時20分

現に、本書では「自分の老け顔を作成してくれるアプリ」を使って、現在の自分のアバターを見せられたグループと、老いた自分をシミュレーションしたアバターを見せられたグループとでは、後者のほうが老後資金を増やす行動を取ったという実験結果が紹介されています。未来の自分をリアルに感じることが、貯蓄という行動につながったということですね。

箕輪:それひとつで現在の行動が変わるっていうのが、おもしろいですよね。個人的には、40歳近くなって一番の変化が、将来のことを考えるようになったことなんです。20代のころは、別にロックスターぶっているわけではなく「今を生きればいいじゃん」と思ってたし、普通に40歳ぐらいで死ぬと思ってましたから。でも今は39歳、順当に中年を迎えてみると、このまま年を取っていくんだろうなっていうのが具体的に見えてきて、その矢先に読んだのが本書だったから、かなりリアルに感じられました。

けんすう:なるほどね。たしかに、20代にとって40代の自分なんて想像の範疇を超えているから、もうそのころには死んでるんだろうなとか思っちゃう。

箕輪:そうそう。要は20代から40代って変化幅が大きいんですよね。僕自身、1年後すら想像できなくて、1年の間に劇的に自分の人生が変わるっていうのが10年くらい続いたから、「今、先のことを考えてもしょうがないじゃん」って思ってました。40歳なんて、もうダサすぎて嫌だった(笑)。それ以降は何も変わらない、ただただ体力がなくなるだけ、みたいな。

けんすう:たしかに体力はなくなる(笑)。ただ、生きていれば40代も50代も確実に来るわけだから、そうなったときにどうありたいかっていうのは考えておくに越したことはない。で、より「未来の自分」が身近に感じられるほどに、その人にとっていい行動がとれるようになって、望んだ未来になっていく可能性が高くなるよっていうのは、本書の重要なポイントです。

箕輪:そうですね。だから僕らはやらなかったというか、できなかったことだけど、今の若い人たちが本書を読んで、今の自分と未来の自分を結びつけて考えられるようになったら、すごくいいと思う。

「何をしているか」より「どうありたいか」

けんすう:じゃあ、現在からの未来はどうですか? 10年後とか意識してます?

箕輪:この調子で40代中盤までは人々の関心を引くことをやって、そこからは、いい感じに落ち着いたおじさん……リリー・フランキーさんみたいになりたい(笑)。ちょっと猫背で、何かあったときにみんながワーワー騒いでいる中でも「まあ、そういうこともあるよね~」って、とりなすような。

けんすう:おもしろい。なんかわかる気がします。

箕輪:だけど、これを秋元康さん(作詞家・音楽プロデューサー)に言ったら、「いや、箕輪はずっと箕輪でしょ。そもそもリリー・フランキーはリリー・フランキーみたいになりたいって思ってないだろうし、自分の本が『売れてます!』なんて投稿しないよ」って言われて「そうか、無理なんだろうな」と(笑)。

ただ、何となく50歳くらいまでは考えていて、そこは20代のころに30代のことを考えてなかったのとは変わりましたね。昔は1年後にどこにいるかわからなかったから考えてもしょうがなかったけど、もう今は1年で劇的に変わらないから。

けんすう:たしかに箕輪さんの人生って激変続きでしたよね。本の編集者かと思ったら、格闘技やるとかラーメン屋さん始めるとか、普通に考えたらありえない(笑)。

(第1回終わり)

(構成:福島結実子)

けんすう:起業家、投資家

箕輪 厚介:編集者

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