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売上増を目指すならパワハラ上司をどうにかしろ 「当たりのキツイ上司」への対応が最優先課題に

東洋経済オンライン / 2024年10月22日 8時0分

このように、離職者が減ることで売上が伸びたケースは数多くあります。

今後は、売上拡大のためには離職率を下げることがますます重要になるでしょう。

そして、そのために上司の関わり方を改めてもらう場合は、上記のように相手の優れた点を伝え、その点を強調しながら改めるべき点を指摘することで、相手のプライドに配慮することです。

こういった伝え方をせずに改めるべき点だけを指摘すると、反発されたり、へそを曲げてしまって言うことを聞かなくなったりするおそれがあります。

何かを改めるよう指導する際は、プライドへの配慮が鍵を握ります。

ただ、そうやって指導しても改まらない人もいます。

その場合は、部下と関わらせないポジションにつけるのも1つの手です。

例えば、上司や同期のみと取り組む仕事に従事させる、1人で取り組む仕事に従事させるなどです。

プライドを守りつつ、ラインから外す

ある機械メーカーでは、社内でも一番の技術を持ったベテラン社員A氏の部下への当たりがきつく、過去に複数人の部下が辞めていました。A氏の頑固さを考えると、その当たりのきつさを直すことは無理だろうと会社は判断しました。

そこでA氏に「あなたの技術力は社内で一番なので、その技術力を生かした仕事に専念してもらいたい」と伝え、製造ラインから外れてもらい、「特別技術職」という役職を与えました。そして、少し昇給し、難しい修理を専門的に担当してもらいました。

製造ラインから外れ、1人で黙々と修理を担当することになったため、A氏の部下はいなくなり、離職者が出ることもなくなりました。

また、A氏も技術の高さが評価されて特別な肩書が与えられ、昇給もし、難しい仕事を優先的に担当できているため、意欲的に業務に取り組んでくれています。

こういった取り組みによって、当たりのきつい上司から部下を守ることができます。

その際にはこの事例のように、当たりがきつい上司にも気持ちよく働いてもらうための配慮を忘れないようにしてください。

人口が減少していく日本において、会社が業績を伸ばしていくためには、人の確保が今後ますます重要になり、離職率が業績に直結するようになるでしょう。

そのため、人が根付いて育つ状況を作れるかどうかが勝負だと言えます。

ぜひそういった組織作りを目指していただければと思います。

藤田 耕司:経営心理士、税理士、心理カウンセラー

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