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保険だけではない!「資産形成」ワンストップ支援 NISA、iDeCo…アドバイザーの育成にも注力

東洋経済オンライン / 2024年10月23日 7時30分

保障・資産形成の両面から顧客の生涯設計コンサルティングを進めるため、23年4月に「資産形成・承継・相続アドバイザー」を創設したのは、第一生命だ。グループの商品のみならずNISA、iDeCoといった資産形成を支える教育を受けており、顧客ニーズに合わせたコンサルティング・提案を行う。全国に約450人がおり、26年度までに1700人規模にまで拡大させる方針だ。

「1カ月に及ぶ集中研修を段階的に受け、アドバイザーに移行する」。そう話すのは、資産形成・承継事業企画課ラインマネジャーの大原裕樹氏。保険に関しては自社内、投資に関してはアセットマネジメントOneから講師を招くなど、グループ各社のノウハウを活用し人材を育てる。

「研修前後でお客様へのアプローチ件数や保険の契約数、NISA、iDeCo口座の開設数は伸びている」(大原氏)。資産寿命の延伸にも貢献したいという。

23年1月からは、資産形成をサポートするプラットフォームサービス「資産形成プラス」およびBaaS(バース)を活用したネットバンクサービスも始めた。「必要な資産形成がわかる『資産寿命シミュレーション』や資産形成に役立つコンテンツを提供している」と概要を述べるのは、資産形成・承継デジタル開発課アシスタントマネジャーの奥井達郎氏である。デジタルを活用したコンサルティングに加え、投資・貯蓄性商品を紹介することで、資産形成に対する行動変容を後押ししたいという。

「ネットバンクは住信SBI銀行と楽天銀行が提供するBaaSを活用している。銀行取引などでポイントが貯まる」(奥井氏)。口座開設数は合計で10万件を突破した。「ここを起点に多くの人と接点を持ち、サービスを知ってもらいたい。より高度なコンサルティングも提供したい」(奥井氏)。

個人投資家対象の資産形成サービス開始

「Nダイレクト」は、日本生命グループの運用会社、ニッセイアセットマネジメントが24年4月より始めたウェブ・アプリを使った資産形成サービスだ。口座を開設した顧客は同社の投資信託を自身で選んで取引したり、ファンドラップによるおまかせ資産運用「Goal Navi(ゴールナビ)」(投資一任運用サービス)を利用できる。NISAにも対応する。サービスを通じて「家計の資産形成」に貢献するのが狙いだ。

「系列運用会社の投資信託を提供する証券会社が増えている。こうした状況を踏まえ、お客様との接点や販売ルートを持つ必要があるとも考えた」と語るのは、ニッセイアセットマネジメント経営企画部経営企画室課長の酒井基充氏。「Nダイレクト」経由で、約1000口座の開設に至った。

日本生命は同サービスを活用し、証券外務員資格を取得している一部の営業職員が投資信託(NISA対象商品)の概要や特長を案内したり、ニッセイアセットマネジメントの有人によるオンラインコンサルティングデスクを紹介。グループで資産形成のサポート態勢を構築している。営業企画部担当課長の飛田知明氏は、「NISAについて尋ねられる機会が増えた。われわれの役割は資産形成のお手伝い。そこには保険も投信も関係ない。むしろ提供できる価値が広がった」と語る。

リアルで接点を持つ営業職員が制度やサービスについて伝えることで、安心感を持ちながら投資に目を向けてもらえる。「グループ商材を生かすことで、幅広い資産形成のアドバイスができるようになった。お客様の求めることに対して、ワンストップで支援する態勢を強化したい」(飛田氏)。

大正谷 成晴:編集者・ライター

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