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「やりたいことをやる人生」に隠された落とし穴 成功者が語りたがらない1つの「重要な真実」

東洋経済オンライン / 2024年10月24日 10時30分

はた目には「やりたいことしかやっていない人」なのだが(写真:Pangaea/PIXTA)

あなたの後の人生でよい結果をもたらすには、今現在の節約や運動といった「面倒」な行為が必須である――。

UCLAアンダーソン・スクール・オブ・マネジメント心理学教授のハル・ハーシュフィールドは、心理学から見た「幸せな人生のつくり方」を、ズバリこのように言う。彼の著書『THINK FUTURE「未来」から逆算する生き方』は、全米でベストセラーになっている。

ハーシュフィールドの主張は当たり前のことかもしれないが、「なかなかうまくいかないよ」と思う人も多いだろう。彼によると、世の中の多くの人は「将来のことを考えて、なぜ今苦労しなくてはならないのか?」と思っているのだという。「未来の自分」の不確かな利益のために、今の自分が犠牲を払わなければいけないことに納得がいかないのだ。

本書の日本語版へ解説を寄稿した起業家のけんすう氏と担当編集者である箕輪厚介氏は、この点において皆が勘違いしている盲点があるという。全4回でお届けする。

前回の記事はこちら。
第1回:「40歳までには死んでる」と見積った若者の盲点
第2回:人生設計「30年後に年収5000万円」の壮大な勘違い

好きに生きている人が、実はやっていること

けんすう:箕輪さんって客観性があって合理的でありつつも、非合理的なこともけっこうやってますよね。たとえば、「どうしてラーメン屋さんをやるのか」って、一度も説得力のある答えが返ってきたことがない(笑)。

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「ラーメンが好きだから」とは言うけど、別に詳しいわけでもなく。「やりたいからやる」ならまだわかるんだけど、そういうわけでもなさそうだし。

箕輪厚介(以下、箕輪):それはね、学校教育のせいだと思うんですけど、努力とか辛抱とか、苦しいことに耐えてこそ喜びが手に入るって僕たちは刷り込まれてるじゃないですか。だから抑圧からの解放っていうか……、僕の人生、今は解放しかないから、ときおり抑圧を入れないとダメなんじゃないかって思っちゃうんです。

けんすう:自分をたまに痛めつけないと不安になっちゃうのか。

箕輪:そうなんです。その点、けんすうさんは、まじめにコツコツタイプですよね。もう働かなくてもいいくらい資産があるはずなのに、ちゃんと事業を続けていたり、毎日欠かさずnoteを書いたり、すごいですよ。

「やりたいことやろう」否定派です

けんすう:世の中には、「やりたいことやろう」という論調もありますけど、僕たちはちょっと違いますよね。箕輪さんもやりたいことばっかりやっているように見えるけど、今も話してくれたみたいに、単純にそうしているわけではない気がする。

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