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危険な「闇バイト」から家族を守る具体的な方法 闇バイト募集に調査電話をかけてきた筆者が語る

東洋経済オンライン / 2024年10月27日 8時10分

いずれにしても、応募先の人間は詐欺を長くしてきた人間なので、相手の心をつかむ術に長けています。それゆえに20代の若者などはその魔の手にはまってしまいがちです。安易にSNSの求人にDMを送らないことが大事になります。

グレーだと思われる仕事は断る

気をつけてほしいことに、一般の求人サイトの募集にも「配達、回収」や「携帯電話を契約する業務」のスタッフ募集のような求人を出しながら、実際には、詐欺などの犯罪に加担するように誘導するものもあります。求人サイトと一口にいっても、運営会社が利用者のことを第一に考えて、厳格に応募先の会社を調べてから求人を載せる場合と、ほとんど無審査のままに載せる求人サイトがあります。

過去にも、求人サイトの募集に応募して、闇バイトに加担したというケースもありますので、名の知られた求人サイトの募集だから、絶対に大丈夫ということはありませんので、相手をだますような行為をさせるグレーだと思われる仕事は断ることが必要です。

SNSを当たり前のように使う時代ですので、親御さんとしても心配なところだと思います。ネットは本人の関心のある情報ばかり表示されるようになっていますので、なかなか強盗や詐欺などの犯罪の手口や注意喚起を目にする機会がないかと思います。

そこで、家庭のなかで、どんな文言が闇バイトの募集では出てくるのか、その募集からどのようにして犯罪に誘導されてしまうのかを話し合う機会を持ってください。手口を知れば、立ち止まり、周りへの相談も容易にできるはずです。

特にSNS上には個人情報を知られて犯罪に巻き込まれる危険がつねに存在しています。身元がよくわからない相手とは、つながりを持たないようにすることも必要です。

「現金をプレゼントします」

取材した方のなかには、お金に困って「新規に銀行口座を開設すれば、資金を工面してあげられる」といった書き込みを見て、キャッシュカードを送ってしまい、それが詐欺に悪用されたケースもありました。このときは「現金をプレゼントします」というアカウントをフォローしたことがきっかけで募集を目にしています。

SNS上のあらゆるところに、犯罪グループの罠が潜んでいます。犯罪につながるようなワードを検索しない、危険そうなアカウントをフォローしないといった、きっかけをつくらない心がけも大事になります。

多田 文明:詐欺・悪徳商法ジャーナリスト

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