連続強盗「家族が生き残る家」の特徴と"10の武器" 防犯対策をしても強盗犯が突破してきたら…
東洋経済オンライン / 2024年10月29日 9時0分
パニック・ルームとは、2002年に同名のアメリカ映画が公開されたことでも知られ、「セーフティルーム」とも呼ばれている。犯罪の多い海外では一般家庭でも取り入れられている形態の部屋だ。
鍵がついている部屋を「逃げ込み、立てこもる用の部屋」として、設備を強化しておく。
南アフリカは銃器による犯罪が多いこともあるが、筆者の住居にあったパニック・ルームには、廊下とつながる扉に鉄格子と2重3重の鍵、外に面する窓には2重の鉄格子を設置していた。
災害時のシェルターとしての役割も果たすため、富裕層の中には、そこに防弾、防火設備はもちろんのこと、内部にトイレや水道、食料庫などを設置する人も少なくなかった。
日本でそこまでの対策は難しいかもしれないが、ベッドルームなど扉がしっかりとした部屋をパニック・ルームに指定し、鍵を2重3重に設置しておくのでも十分に意味がある。余裕があれば、外部からのこじ開けや破壊に耐えうる強化扉に変えてしまうのも手だ。
窓には防犯ガラスや防犯バーなどの対策をし、部屋の中には助けを呼ぶための外部との通信機器を用意する。立てこもったときのために水などの飲み物も置いておくのもいいだろう。
鍵のついている部屋がないのであれば、市販のドアストッパーがあるし、窓ガラス用の防犯フィルムも売っている。
身の安全を確保できたなら、携帯電話やスマートフォンから110番し、通話を繋ぎっぱなしにすることが重要だ。
ちなみにGPS機能が搭載されている機器でも、通信司令室で取得される位置情報は、電波を受信した広い範囲のものなので、住所がピンポイントでわかるわけではない。そのため状況を見ながら、正確な住所(わからない場合はランドマーク)を伝えることが必要となる。
「柄の長い懐中電灯」の使い方
枕元には、通信機器(携帯電話やスマートフォン)以外にも、柄の長い懐中電灯があると安心だ。光は強ければ強いほどいい。これは、暗いところを照らす以外にも、強い光を相手の顔に向けることで犯人の目潰しになるし、柄を持って打撃することで武器にもなる。
ただし、犯人に奪われると危険なので、注意も必要だ。よく、家の中の目立つ場所にバットや竹刀などの武器を置いておき、抑止力にしたり、いざというときの武器にしたりという対策を聞くが、これも逆に犯人が手にしてしまったら、かえって危険が増してしまう。
強盗は事前に家族構成などを把握してから入ってくるので、本当は使い手がいないのに、抑止力として武器を目立つところに置いているとしたら、あまり意味がないどころか犯人に武器を渡してしまう危険性もあるだろう。
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