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ホンダ、社長が初めて触れた「業界変革」の中身 「0テックミーティング」で見たホンダの行方

東洋経済オンライン / 2024年10月30日 8時20分

プレゼンテーションするホンダの三部敏宏社長(筆者撮影)

「ホンダの未来」がうっすらと見えてきた――。

【写真で見る】ホンダ「0(ゼロ)シリーズ」のコンセプトモデル「SALOON」

10月上旬に行われた「ホンダ 0(ゼロ)テックミーティング2024」で、三部敏宏社長の回答を聞いてそう感じた。

ゼロテックミーティングは、栃木県芳賀町にある本田技研工業(ホンダ)の四輪/BEV(バッテリーEV)開発センターと四輪生産本部で行われた、技術と事業方針の発表イベントである。

CESで発表したプロトタイプに乗る

ホンダは、2040年までにグローバルで販売する新車の100%をEV・FCEV(燃料電池車)化すると宣言している。そうした高い目標に向けた最初の一歩が、ホンダ「0(ゼロ)シリーズ」だ。

0シリーズは、2024年1月のアメリカ・CES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)で2つのコンセプトモデルを世界初公開。そのうちのひとつである「サルーン」を2026年に量産することが決まっている。

そして2030年までに、ミッドサイズSUV、3列シート大型SUV、コンパクトSUV、エントリーレベルのコンパクトSUV、スモールサイズSUV、そしてコンパクトセダン、サルーンと、合わせて合計7モデルを導入する計画だ。

ホンダはすでに、中国市場に特化したBEVラインアップを導入するなどしているが、ゼロシリーズはこれまでとは違う技術でアプローチする、次世代BEVとなる。

今回のゼロテックミーティングでは、まずゼロシリーズの技術をフル装備した、「CR-V」ベースのプロトタイプをテストコースで試乗した。

搭載電池容量や車重など詳細なスペックは公開されなかったが、車重は2トン近いものと推定される。それでも、コーナーでの先読みがしやすいハンドリング、アクセルによる車速コントロールのしやすさを実感できた。

【写真】ホンダ0テックミーティング2024で見た未来への布石

新開発の低重心・低慣性プラットフォーム、薄型バッテリー、小型軽量・高効率のeアクスル(モーター・インバーター・ギア)の採用に加えて、歩行ロボット「アシモ」で培った3次元ジャイロ姿勢推定と安定化に対する制御を採用。結果的に「意のままにドライブ」できる感覚となっていた。

筆者はこの11日前、ホンダの北海道鷹栖町にある大規模テストコースで、量産型の燃料電池車「CR-V e:FCEV」を試乗していたが、ハンドリング・乗り味・走行感が、ゼロシリーズSUVプロトタイプも“同じ方向性”にあると感じた。

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