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名作ゲーム「ロマサガ」大胆不敵のリメイク術 原作の"尖り"を抑制、一般的なRPGの仕様に接近

東洋経済オンライン / 2024年11月4日 12時0分

スーパーファミコン時代の名作『ロマサガ2』がついにフルリメイク。リメイクの方向性について考えさせられる一作となっていた(画像:任天堂)

2024年10月24日に『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』(以下、リメイク版『ロマサガ2』と表記)が発売された。本作は、1993年にスーパーファミコンで発売された『ロマンシング サ・ガ2』をフルリメイクしたタイトルだ。

【写真で見る】本作の特徴「閃き」の一例。電球がピカッと光りつつ技を覚える独創的なシステムだ。

昨今はゲームでもリメイクの波が来ており、スクウェア・エニックスもRPG黄金期のさまざまなタイトルを復活させている。

リメイク版『ロマサガ2』を開発したのはxeen(ジーン)で、『聖剣伝説3』のリメイク作である『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』も担当していた。今回も発売前から期待が高く、宣伝も各所でよく見かけた。

リメイク版『ロマサガ2』の驚くべき点は、ゲームのイメージは保っているものの、かなり大胆に作り変えているところにある。

「閃き」はじめクセ強の原作をリメイク

本作は、「バレンヌ帝国」の皇帝となって世界中を冒険するRPGである。皇帝として問題を解決して領土を広げつつ、さまざまな仲間を集め、世界を脅かす「七英雄」を倒すのが目的となる。

「サガ」シリーズは日本において非常に有名なRPGだが、一方でかなり独特なシステムを採用しているのが特徴となる。『ロマサガ2』から登場した「閃き」もそのひとつで、これはバトル中に電球が光り、技をひらめくというもの。

レベルアップして技を覚えるのがふつうのRPGなのだが、『ロマサガ2』においては戦っている最中にいきなり技を覚えるのだ。これはその後、「サガ」シリーズの代名詞のひとつになっている。

また、レベルの概念もなく、「技術点」なるものを稼いでいくうちにステータスが直接アップする形式である。

迷う要因だったフリーシナリオシステム

フリーシナリオシステムも大きな特徴だ。世界各地にはさまざまなイベントがあり、それをどういう順番で攻略するかはプレイヤー次第。イベントの選択もいろいろとあり、火山噴火をあえて止めなかったり、皇帝なのに人魚と恋に落ちて駆け落ちすることも可能だ。

原作ではこのゲームシステムがかなりわかりづらかった。道案内が乏しいのでどこに行けばいいのかわからないこともよくあり、自由さが魅力ではあるものの迷う人を生む要因にもなったのだ。

また、味方が敵に魅了されてしまう「テンプテーション」という技の対策を用意しておかないとボスに勝てなかったり、どこでもセーブできるシステムのせいで、ラスボス前に記録すると完全に詰みとなることすらあった。

「わかりやすさ」のため方向転換

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