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「客単価2000円超」"令和のアサイーブーム"の実態 流行語大賞にもノミネート、昔とは異なる流行り方

東洋経済オンライン / 2024年11月10日 8時30分

分量は小腹が満たされる程度。女性がデザートや朝食として楽しむぶんには十分だ。

店内は青と白を基調とした韓国カフェ風のスタイリッシュなデザインで、トレンドが意識されている。インフルエンサーがプロデュースしたという付加価値も相まってここでアサイーボウルを食べるという体験がウケているようだ。

同店のアサイーボウルの価格は1個1600~1900円で、追加トッピングも可能。ドリンクも注文すると、客単価は2000円を超えると考えられる。

他の店のアサイーボウルについて調べてみても、専門店は概してこれくらいの価格帯が多い。見たところ注文後に素材を盛り付けるくらいで提供でき、職人不要のオペレーションで運営コストは低そうな業態だ。

ラーメンが「1000円の壁」を超えるのにあれだけ苦労した中、アサイーボウルは軽々と超えているのを見ると、ブームおそるべしと感じた。

大手企業もアサイー商品を投入

小規模店のみならず、大手企業もアサイーに注目している。

ファミリーマートではアサイー入り「果肉を楽しむブルーベリーミルク」を10月中旬から発売。

ジョナサンでもドリンクメニューに「アサイーバナナ」が10月24日からラインナップ。かっぱ寿司でも11月7日から期間限定でアサイーボウルが提供される。

スターバックスでも一部店舗限定で展開する「My フルーツ³ フラペチーノ」シリーズの中で、「アサイー&ブルーベリー」を10月23日から期間限定で発売した。

発売の数日後に販売を行う店舗を訪れてみると、残念ながら売り切れ。スタッフいわく入荷は数日先になってしまうとのことで、ありつけなかった。

ブームの証拠に、今年に入ってアサイー商品の企画・販売を手がけるフルッタフルッタの業績が好調だ。

先述のファミリーマートやジョナサン、かっぱ寿司の商品のアサイーを供給しているのも同社だ。業務用のみならず、同社の家庭用アサイー商品「お家でアサイーボウル」は、今年の9月出荷量は前年比1323%を記録。

驚異的な売り上げを見せるが、そもそも同社は「平成のアサイーブーム」とともに業績を伸ばしたものの、ブームの落ち着きとともに近年は赤字が続いていた。

そこに今回の「令和のアサイーブーム」という思わぬ(?)助け舟だ。同社の業績はアサイーブームの勢いと強い相関関係にある。

最近のあらゆるブームは韓国から、もしくは過去のリバイバル

近年、飲食に限らず世の中で起こるブームは、海外で流行ったものの日本上陸、もしくは昔に流行ったもののリバイバルのどちらかというパターンが多い。

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