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怒り、悲しみ…「悪い感情」を押し殺す人の危険 心理学者が提案!「絵文字ゲーム」で感情を育てる

東洋経済オンライン / 2024年11月12日 13時30分

覚えておいてほしいのは、感情はあなたへのメッセージだということです。立ち止まってそれに耳を傾ければ、未来の、より地に足のついた自分になるためのロードマップを得ることができるでしょう。一方、感情に耳を傾けなければ、私たちは休火山のようになり、表面的には穏やかですが、スモール・トラウマが刺激されると、激しい怒りが湧き上がるのです。

ここで私は再度、断言します。「悪い」感情は存在しない、と。腸内細菌叢と同じく、感情バイオームには多様性が欠かせないことを理解することが、感情の健康とリテラシーを保つカギなのです。体が腸内に棲む何兆もの多様な微生物を必要とするのと同様に、私たちは多様な感情を必要としているのです。

エクササイズ 絵文字ゲーム

感情リテラシーを高め、無感情に安住して人生をふいにするのを防ぐために、スマホさえあればどこででもできる次のエクササイズを紹介しましょう。

まず、スマホの一番よく使うアプリを開きましょう。メールでもワッツアップでもFacebookでも何でも結構です。そして最も頻繁に使う絵文字を調べましょう。たいていは最初に出てくる絵文字です。

そして、こう自問しましょう。

◎ その絵文字に込めた感情は、自分にとってどのような意味を持つのか。
◎ 最後にその感情を味わったのはいつだったか。
◎ ここで少々時間をとって自分と向き合おう。このエクササイズは、最初に思ったよりはるかに難しいものになるかもしれない。自分の感情を感じ、腹式呼吸をして、自分が大丈夫なことを確かめよう。
◎ さて、絵文字に込めた感情が心地良いものなら、その感情を自分の生活にもっと多く取り入れるために何ができるか考えよう。
◎ それがあまり愉快な感情でなければ、最後にそう感じたときの状況や背景や周囲の人々のことを思い出そう。

この簡単なゲームは、「気づき」から「受容」へ進む助けになるでしょう。なぜなら、自分が選ぶ絵文字と感情バイオームとの間には、いくらか距離があることに気づかせてくれるからです。また、この「受容」の段階では、社会や幼い頃の経験が自らの感情抑制にどう影響したかについて、判断も非難もせずに掘り下げることができます。

もっとも、あなたが「スモール・トラウマによる無感情」という問題を抱えているのであれば、忍耐が必要です。と言うのも、感情バイオームを多様な感情で満たすには、かなり時間がかかるからです。幼い頃から学校でこのことを教えてくれたらいいのに、と私は思います。なぜならこれは生きていく上で最も重要なスキルの1つだからです。

言葉だけでなく……

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