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「先延ばし」をどうしてもやめられない人の頭の中 怠惰や無能ではない…内なる完璧主義が原因に

東洋経済オンライン / 2024年11月13日 18時0分

そういうわけで、ストレスが限界に達するまで仕事を放置し、あと数時間で一日が終わる頃になって、ようやくその仕事に取り掛かり、このプロジェクトは本当に大変だ、私はまったく愚かで、そもそもこの仕事に就くべきではなかった、と自分に言い聞かせます。身に覚えはないでしょうか?

けれども、親愛なる先延ばし屋さんは、この時点までに、その仕事について悩んだり、気を散らすために他のことを考えたりして、とてつもない量の精神的エネルギーを費やしています。そうやって身体的・精神的・感情的資源を大量に消費し、燃え尽きたようになって初めて、先延ばしが不適応であることに気づくのです。

「なぜ、さっさと取り掛かれないのか!」「次はこうならないようにしよう、もっと早く始めて、こんなことにならないようにしよう」

もしあなたが先延ばし屋なら、自分が先延ばしすることに気づかないどころか、大いに気にしているはずです……そうであれば、おそらくあなたは完璧主義という煉獄に陥っているのです。

先延ばしは良いこと?

あなたはどう思うでしょうか? 明日できることなら、今日しなくてもいいのでは? そんなことは考えただけでぞっとするという人もいるでしょうが、実のところ、先延ばしが良策になる場合もあります。計画的な先延ばしや、仕事を遅らせることは、しばしば有益な戦略になるのです。

たとえば、あなたは今日、メールやメッセージをいくつ受信するでしょうか? あなたが子育てグループや職場グループのメンバーなら、きっと大量に受信するでしょう。では、グループ・メッセージに返信しないとどうなるか、試したことがあるでしょうか? おそらく、「至急」とされる大多数は、あなたの返信がなくても解決したでしょう。けれども、返信しないことは難しく感じられるかもしれません。なぜなら、スモール・トラウマがあなたをグループの「調整役」になるよう駆り立てるからです。

子どもの頃、あなたは、何ごとも自分が仕切らなければならないと感じていたのではないでしょうか? もっとも、あなたが頼られることに生きがいを感じていて、それが燃え尽き症候群や極度の疲労といった問題を引き起こしていなければ、それはそれでいいのです。

とは言え、実際には、スモール・トラウマによる「先延ばし」という行動パターンが、かなり不快な症状を引き起こしているのを、私は毎週、診察室で見ています。しかし、計画的な先延ばしによって、それを好転させることができます。特にあなたが、1日24時間では足りないと感じているのであれば、そうすることをお勧めします。

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