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"つながり"を取り戻せ、孤独を予防する居場所 深刻な孤立に陥る前にいかに孤独を防げるか

東洋経済オンライン / 2024年11月17日 8時0分

タノバ食堂の目的は、深刻な孤立状態に陥る前に地域とのつながりを回復させることだ。主宰するTanoBaの代表・宮本義隆さん(53)は、「食堂で顔見知りになることで、町で会ったときにあいさつできる関係になってほしい」と話す。

特徴的なのは、補助金や寄付に頼らない自立した運営だ。参加は予約制だが、参加費は自分で料金を決める自由価格制。いくら払ったかはわからないように、現金を封筒に入れるかバーコード決済で支払う。現在は食材などのコストを差し引いて余剰金が出るようになった。収支はホームページで公開。参加者全員で運営を維持する意識を持ってもらう狙いがある。

食堂の運営は宮本さんらマネジャーが中心となり、料理好きなボランティアが支える。会場は世田谷区の龍雲寺の施設を無償で借りている。9月からは、野菜を提供する企業や地元のコーヒーショップとも提携した。運営にはこうした地域のパートナーが欠かせない。

タノバ食堂のモデルとなったのは、フランスで15カ所の食堂を運営する「小さな食堂」というNPOだ。タノバ食堂も仕組みをフォーマット化して、全国各地に食堂を広げることを目指している。

2カ所目を開くには新たなパートナーと、食堂を運営するマネジャーが必要だ。将来は余剰金でマネジャーに報酬を支払うことで、地域での雇用の創出も考えているという。

井艸 恵美:東洋経済 記者

野中 大樹:東洋経済 記者

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