1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

中国BYD、月間販売台数が初の「50万台超え」達成 EVとPHVに集中、2024年の通期で400万台突破へ

東洋経済オンライン / 2024年11月18日 17時0分

BYDは独自開発のハイブリッド技術「DM-i」を搭載したPHVが高い人気を集め、同社の成長持続を牽引している(写真はBYDのウェブサイトより)

中国のEV(電気自動車)最大手の比亜迪(BYD)が、同社の歴史に残る快挙を成し遂げた。2024年10月の自動車販売台数が50万台を超え、中国の自動車メーカーの月間記録を塗り替えたのだ。

【写真】広東省深圳市のBYDの本社工場

BYDは2022年4月にエンジン車の生産中止を宣言し、EVとPHV(プラグインハイブリッド車)だけを生産・販売している。同社の発表によれば、2024年1月から10月までの販売台数は累計325万500台と、前年同期比36.5%増加。この勢いが続けば、通期の販売台数は400万台を突破する見通しだ。

2021年から破竹の急成長

中国の自動車業界では、国有大手の上海汽車集団(上汽集団)が年間販売台数首位の座を過去18年にわたり守ってきた。しかし2024年のランキングでは、BYDが首位の座を奪うのが確実な情勢だ。

本稿の締め切り時点で、上汽集団はまだ10月の販売実績を開示していない。だが、1月から9月までの販売台数は前年同期を約2割下回る264万9300台にとどまっている。

BYDは2003年に自動車事業に参入して以来、2020年までの年間販売台数はずっと50万台未満だった。そこから破竹の急成長が始まり、2021年は73万台、2022年は187万台、2023年は302万台を販売。世界の自動車メーカーの販売台数ランキングでもトップ10入りを果たした。

販売台数だけでなく業績で見ても、BYDはすでに世界のトップレベルにある。同社が10月30日に発表した7~9月期決算では、売上高が前年同期比24%増の2011億2500万元(約4兆3186億円)に達し、四半期ベースでアメリカのテスラを初めて上回った。

なお、テスラの7~9月期の売上高は251億8000万ドル(約3兆8433億円)だった。とはいえ純利益や時価総額などの尺度で見ると、BYDとテスラの間にはまだ相当な開きがある。

テスラとBYDの大きな違いは、前者が(駆動力に電池だけを使う)バッテリーEV(BEV)に特化しているのに対し、後者はBEVとPHVの両方を手がけていることだ。

PHVは世界首位を独走

市場調査会社のトレンドフォースのデータによれば、2024年4~6月期に全世界で販売されたBEVにおいて、テスラは19.1%の市場シェアを獲得して首位を堅持。BYDはそれに肉薄する18%で第2位につけた。

一方、PHVの世界販売では、4~6月期のBYDのシェアは36.1%に上り首位を独走。第2位の中国の理想汽車(リ・オート)に28.5ポイントもの大差をつけている。

(訳注:ここで言うPHVには、航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載したレンジエクステンダー型EVも含まれる)

BYDの販売実績を見ると、2024年に入ってからはPHVの成長の勢いがBEVを大きく上回っている。1月から10月までの累計販売台数で比較すると、PHVが187万7700台と前年同期比で62.2%増加したのに対し、BEVは135万9200台と同12%の伸びにとどまった。

(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は11月2日

財新 Biz&Tech

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください