「久世福商店」展開企業、長野発製造小売りの強み ペンションで提供したジャムが創業のきっかけ
東洋経済オンライン / 2024年11月18日 7時30分
同社は2022年に商品の値上げを行ったが、2023年秋に入ると販売が低迷。2023年12月以降から値下げを進めたところ、販売は回復に転じた。仕入れや生産工程の見直しなどで原価を抑えて利益を確保する取り組みを進めていたが、その後も原材料のほか、包装資材や輸送費も高騰。今年9月から10月にかけて、久世福商店、サンクゼール両ブランドで商品の値上げ(それぞれ8%、6%)に踏み切った。
値付けの精度向上に本腰
商品価格を柔軟に変更できるのはSPAならではだが、収益確保には高精度な価格設定が要求される。同社は近年の経験を踏まえ、10月にリサーチセンターを設置。どの程度の価格であれば値上げを受容できるか、ブランドのファンコミュニティーに参加する顧客の反応も参考に値付けしている。
久世社長は「コストダウンの努力は今後も続ける。これからは商品の付加価値を顧客にいかに伝えられるか、ブランディングが重要になる」と話す。久世福商店ブランドは今年で11年目。商品の訴求の仕方にばらつきが出てきており、ブランドとして一貫したメッセージを発信する方向に整えていく考えだ。
サンクゼールは2017年にアメリカに進出。和食材を輸出する一方、買収したオレゴン州の食品工場を使い、「ゆずみそドレッシング」など、現地に合わせた商品を開発・販売している。2023年にケチャップ、2024年にジャムを手がける食品メーカーの事業をM&Aで取得。当該商品の製造による自社工場の稼働率向上や互いの販路の活用というメリットがある。「アメリカでもこだわりの食品を作るメーカーが各地域にある。M&Aを活用しながら、ローカルの食文化を継承していきたい」(久世社長)。
上場は人材採用面でプラスになっているという。久世社長は「地方のいちばんの宝は企業。同じ志を持つ優秀な人が集まり、付加価値を生み出し続けていくことが大事」と強調し、働きやすいオープンな企業風土の醸成を目指している。
木皮 透庸:東洋経済 記者
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【新発売】「こころばかり」「お祝い」メッセージ入り!プチギフトにおすすめな一包入りの「風味豊かな万能だし」を発売【久世福商店】
@Press / 2024年11月18日 11時0分
-
【2025年新春福袋】12月6日(金)より店舗にて予約受付開始!気になる中身を大公開。限定商品やおしゃれな保冷トートバッグも【久世福商店・サンクゼール店舗】
@Press / 2024年11月8日 16時50分
-
【ブラックフライデー】今年も2回開催!“第1弾”11月22日~24日、“第2弾”11月29日~12月1日限定でポイント5倍【久世福商店・サンクゼール・旅する久世福e商店】
@Press / 2024年11月5日 10時0分
-
《お歳暮早割10%OFFスタート!》お世話になったあの方へ、久世福のギフトで1年の感謝をお届け!【久世福商店・サンクゼール公式オンラインショップ限定】
@Press / 2024年11月1日 14時0分
-
【開催レポート】久世福商店初の食育イベント「久世福と一緒にごはんを学ぼう!」楽しくおいしい学びの時間【久世福商店】
@Press / 2024年10月24日 10時0分
ランキング
-
15年間無事故無違反の「ゴールド免許」です。友人に自慢したら、「ホテルとか安く泊まれるしいいよね」と言われました。なんのことですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月20日 5時0分
-
2政府、ラピダスに2千億円出資へ 25年度、民間投融資の呼び水に
共同通信 / 2024年11月20日 21時30分
-
3旧ビッグモーター不正8万件 弁済総額は数十億円、被害初開示
共同通信 / 2024年11月20日 12時52分
-
4「夜行寝台バス」実現近し? 腰を伸ばせる「バスのフルフラット座席」国が安全指針を公表
乗りものニュース / 2024年11月20日 10時42分
-
5ローソンとKDDIが「重すぎるパン」発売 Ponta経済圏の拡大狙う
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月20日 17時16分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください