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美輪明宏さん「この世で"孤独病"から逃れるには」 「親友がいない」「寂しい」と嘆いているあなたへ

東洋経済オンライン / 2024年11月20日 9時0分

美輪さんが自信をなくさないために「していること」とは(写真:御堂義乗)

歌手や俳優として活躍しながら、その示唆に富んだコメントから多くの人からアドバイスを求められる機会が多い美輪明宏さん。本稿ではそんな美輪さんによる生きるアドバイスが満載の『愛のモヤモヤ相談室』より、美輪さんが自信をなくさないために「していること」と、人生を前向きに生きるために必要な考え方を、5つ紹介します。

必要なのは「悩む」より「考える」こと

Q 先の見えない不安に駆られることがあります……

ちっちゃい子供からお年寄りまで、悩みや苦しみのない人間なんて、この世の中にひとりもいないんです。そのときにどう処理していくか。冷静に、客観的に、自分のことを見る習慣をつけると、どうすればいいかということが見えてくるから、意外と暮らしやすくなります。

一番肝心なのは、理性に戻るということ。「悩む」のと「考える」のは違います。悩むというのは、ため息をついて、泣いて、喚めいて、お酒を飲んでグタグダになって――と、それが悩むってことでしょう。だから、なんにもならないんです。考えるというのは、すーっと自分を離れて、理性で方法論だけを考えるということです。

そういうときは、お星様を見るといいんです。広大無辺の宇宙があって、地球があって、世界があって、国があって、県があって、市があって、町があって、個人の家があってというふうに引いて見て、だんだんと自分の個人的なものへと寄せていく。そうすると本当の問題が見えてくるから、ご活用ください。

Q 一番欲しいものがいつも手に入らず、これから先のことも諦めてしまいそう……

欲しいものが全部手に入ったらどうなると思います? 虚脱状態になるんです。私はそういう方にたくさんお目にかかったことがあります。

ある方は大金持ちで、欲しいと思ったらなんでも手に入るから、欲しいものがないんです。でも、人の愛だけはどうしても手に入らないって言うんです。

自分のことを愛してくれる人が日を追うごとに、自分を通り越して後ろにあるお金を愛するようになる。それが何度か続いたそうで、愛なんていうのは信じられないと、人間不信になってしまったんです。

ですから私は、あれが欲しい、これが欲しいと言っているうちが花なんだなと思いました。あれもこれもって夢を見ている間が一番幸せなんです。手に入れるために努力しようと思うでしょう。ただ、なにもしないでっていうのは図々しいですね。

人間には向き・不向きというものがあります。一番向いている自分の姿はどれだろうって、冷静に計算し直してください。感情的になったらなにも手に入りません。

自分に刃を向けるのはおよしなさい

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