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「巨大すぎるゴミ屋敷」2日間で全部片付けた結果【再配信】 全16部屋ある実家を来週までに空にしてほしい

東洋経済オンライン / 2024年11月20日 8時0分

依頼者の夫婦には、娘のほかにもう一人息子がいる。息子もしばらくは一緒にこの家に住んでいたそうだが、「住みづらい」という理由から近くに引っ越していった。広いとはいえ、「田の字」に並んだ和室と洋室はふすまでしか仕切られていないのだ。

「相続のこともありますし、負債なんかもあるんでね。その返済やら何やらを考えたときに、“お父さんの決断次第やな”って家族みんなに言われまして。壊して建て直そうにも資金的な問題でそれは難しい。名残惜しい気持ちもあってしばらく考えとったんだけど、思い切って売却しようと」(男性)

売却といっても、この広さと築年数では簡単に買い手も見つからないだろう。残置物がそのままの状態ではなおさらである。

この家で生まれ育った依頼者にはそれなりの思い入れもあるが、これからさらに大変になっていく妻の世話などを考えると早いうちに手放しておきたい。自分の力で初めはなんとかしようとしたが、気が遠くなるような作業だった。そして、もともとYouTubeを見て知っていたイーブイに依頼をすることにした。

「何から手を付けたらいいかわからない」人がまずするべきこと

片付け1日目は6人のスタッフ、2日目は9人のスタッフでひたすら残置物を運ぶ。2階の倉庫には長年の埃が舞い、視界を遮った。布団、スプリングマットレス、シーツ類が何組もあり、さながら旅館のリネン室のようだ。昔の家は親戚が大勢で泊まりに来たときに備えて、寝具が大量にあることが多いのだ。

昭和30年代の雑誌や阪神淡路大震災当時の新聞も出てきた。その阪神淡路大震災で、当時この家は大きなダメージを負ったという。次の世代に家を残すため、大工に頼んで柱から新しくしてもらった。部屋に残る歴史に、作業中のスタッフの手も止まる。

「これだけ広かったらどこから片付ければいいかわからなくなりますよね。いつものゴミ屋敷やモノ屋敷と比べたらその量は少なく見えるかもしれませんが、ギュッと集めたらかなりの量になるはずです。それに気付かずにどんどんとモノが溜まってしまうんですよね」(二見社長、以下同)

ゴミ屋敷でもモノ屋敷でも、ある一定の量を超えてしまうと「何から手を付けたらいいかわからない」という思考停止の状態に陥ってしまう。すると、その状態にだんだん慣れてしまい、片付けようという気すらなくなっていく。

「片付けるときに大事なことは、あちこち触らないことです。片付けが進まない人の特徴として、たとえばリビングにある棚を片付けながら、洋室にモノを移動したついでに“ここもこんなに散らかっていた”とゴソゴソし出す人がいるんです。それでは、ただいろんなところが散らかって疲れてしまうだけです。そうではなく、リビングの棚を片付けると決めたら、まずはその棚だけを片付けるんです」

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