AIブームの「新世界編」でエヌビディアはまだ稼ぐ 「推論」用途で半導体・計算量の見立てが激変
東洋経済オンライン / 2024年11月21日 7時50分
だからこの何カ月間かで「推論」のマーケット、しかも(エッジだけでなく)データセンターの大消費電力下で行うようなもののマーケットが、かなり拡大したよねというのが、今業界を騒がせています。
その新需要を取っていくのは、結局エヌビディアのGPU。エヌビディアが次に出そうとしているGPU「ブラックウェル」は、推論性能をかなり上げてきている。明確にそちらに振っているということです。
ジェンスン・ファン自らがアピール
――「学習」のところはエヌビディアが強かった。それが「推論」、とくにエッジに需要の中心が移ったら主役じゃなくなると思われていたけど、「推論」でもエヌビディアの強みが生きるんじゃないかという流れに変わってきたと。彼らにとっては新たな追い風ですね。
そうですね。だからこそエヌビディアは、先日日本で開催された「NVIDIA AI Summit Japan」でもわざわざスライドを用いて、今まで「推論」で必要とされる計算量は絶対的に少ないとされてきたけど状況が変わった、というのを明示したんだと思います。
エヌビディアとしては、われわれの得意とする大消費電力下での「推論」のための半導体マーケットが広がったぞ、というのをアピールしているわけですね。
――石阪さんが継続的にAI半導体の取材をする中でも、今回の話は新たな注目点として大きいということでしょうか。
そうですね。2、3カ月前に想定できなかったことが急に出てきた、という印象です。
石阪 友貴:東洋経済 記者
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