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ディズニー「ネトフリからスター略奪」の新作群 主役級の韓国俳優たちがシンガポールに大集結

東洋経済オンライン / 2024年11月26日 13時0分

キム・スヒョンはアジア通貨危機直後の2000 年代初頭を舞台にした出演作「ノックオフ」(2025年中に配信予定)で、違法のブランドコピービジネスに手を染めるようになった主人公ソンジュンの役柄についても触れ、「涙の女王」と比較しながら「甘くて暖かいキャラクターとは違い、今回は冷たく、現実的に生きる人物を演じています」と発言する場面もありました。

ディズニープラスおなじみの俳優がいないわけではありませんでした。超能力者ファミリーが激しい闘いを繰り広げるディズニープラスのヒットドラマ「ムービング」のメインキャストの1人、リュ・スンリョンもシンガポール発表会に参加していました。出演する1970年代の韓国を舞台にしたクライム・アクションの新作「パイン ならず者たち」(2025年独占配信)も話題作になりそうです。

TOP15の中、9本が韓国作品

そもそもアジア太平洋地域全域でNetflixはトップシェアを誇りますから、過去の出演作にNetflix配信作品が並ぶのは当然。それでも、ディズニープラスが自力でヒットさせた「ムービング」の勢いはしっかり押し出された印象です。「ムービング」はNetflixでもなければ、プライム・ビデオでもないディズニープラス韓国発オリジナルのイメージを確立し、時代や地域を超えて万人受けするストーリーとアクションで差別化に成功したからこそ、今回の発表会でカギを握る作品と言えるものでした。

「ムービング」の原作者であるカンフル自ら登壇し、カンフルが脚本も手掛けた新作ドラマ「照明店の客人たち」(2024年12月4日から独占配信)も目玉作品の1つとして紹介されました。再び看護師役を演じるパク・ボヨンが貫禄増すチュ・ジフンと共演し、生と死の境目を彷徨う人々を扱うホラージャンルで挑戦します。

さらに、「ムービング」シーズン2の制作が決まったことも発表されました。ウォルド・ディズニー・カンパニーでアジア太平洋地域のコンテンツを統括するキャロル・チョイから明かされ、韓国作品の制作に力を入れていることが強調されました。

チョイ曰く、2023年に公開されたディズニープラス配信作品のTOP15の中、9本が韓国作品だったそう。もちろんそれには「ムービング」も含まれ、実績を作る韓国コンテンツへの投資を強化する流れと言えるでしょう。

イギリスのアンペア・アナリシスの調査によると、配信作品全般でアメリカ以外のコンテンツ投資が増加傾向にあり、Netflixのアメリカ以外の投資率39%に対して、ディズニープラスは54%と高いことがわかっています。アジア発作品に積極投資する勢いを裏付けるものだと思います。

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