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「命に別条はない」の本当の意味、わかりますか? 意識はある?ない?ニュースでよく聞く言葉の裏側

東洋経済オンライン / 2024年11月29日 10時30分

刑事ドラマなどでは、取調室にライトが置かれている場面をよく目にする。登場する刑事は、否認する容疑者の顔に光を当てたりもするが、実際にそういうことはないという(写真:EKAKI/PIXTA)

政治、経済、国際などなど――。ちょっとスマホを開いただけで、毎日さまざまなニュースを目にすることができる時代だ。しかし、そんな日常が当たり前のものになっているだけに、私たちは多少なりとも“ニュース慣れ”しすぎているのではないだろうか。

しかもそうでありながら、ニュースによく出てくる表現や意味をきちんと理解している人は意外と少ないはずだ。頻発する強盗事件がそうであるように、事件や事故を取り扱った「社会」関連のニュースは決して人ごとではないにもかかわらず。

現場記者が書いためずらしい「ニュース解説書」

だが本来であれば、「なんとなく聞き覚えのあることばや表現」はそそのままにしておくべきではなく、可能な限り理解しておくべきだろう。そこで参考にしたいのが、『三度のメシより事件が好きな元新聞記者が教える 事件報道の裏側』(三枝玄太郎 著、東洋経済新報社)だ。

私は1991年に産経新聞社に入社し、静岡支局を振り出しに、主に警視庁、東京国税局、大阪国税局などいわゆる“事件官庁”で記者生活の大半を過ごしました。
学生時代から冤罪事件について書かれた本をノートに丸写ししてしまうくらい、筋金入りの「冤罪オタク」「事件マニア」でした。本当は警察官か裁判官になりたかったのですが、両親に「お前の性格ではきちんと時刻を決められたような仕事は無理だ」と言われ、「それもそうだな」と新聞記者で禄を食むことに決めました(別に新聞記者が時間にルーズで良いわけではないのですが!)。(「はじめに」より)

つまり本書は、自身の経験を軸に書かれたものなのである。

静岡や宇都宮など、自身が在籍した地方支局の話が多く出てくるのはそのためだ。東京本社社会部などとは違い、地方支局では事件、事故はもちろんのこと、裁判、政治、経済から街ダネまでを自分ひとりで担当できるのだという。

そして、そんな状況下での実体験が、結果として事件や事故のリアリティを浮き彫りにしている。さまざまな現場を数多く目撃してきたからこそ、なかなか明らかにされることのない“真実”を明らかにできるのだろう。

現実の世界は、フィクションに比べれば地味なものです。警察官が銃を抜くことはめったにありませんし、まして警察と容疑者の銃撃戦など、平和な日本ではないに等しいといえるでしょう。捜査員が警察署で捜査の“秘中の秘”を教えてくれたりすることもほとんどありません。
しかし、捜査を進め、容疑者を追いつめていくプロセスでは、実に繊細でスリリングなドラマが展開しています。(「はじめに」より)

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