介護施設利用者の家族と「信頼関係」を築くコツ ちょっとした「言い換え」でグッと印象が変わる
東洋経済オンライン / 2024年11月29日 15時0分
ふだん接する際はわからなくても、現実は心身ともに疲弊しており、限界に達している場合も少なくありません。
そのため、積極的に日々の努力や苦労をねぎらう言葉をかけたいところです。
「よく介護されていますね」「本当に頭が下がります」など、これまでの献身を認める声かけや、心のこもったねぎらいの言葉が家族の気持ちを支えることにもなります。
現実問題として、家族の頑張りが必要なこともあるでしょう。
しかし、介護職として手伝えることがないかを模索・提案し、相談できる場やサポート体制があることを折に触れて伝えることが大切です。
もちろんその場ですぐに相談してくれるとは限りませんが、心にかけてくれている人がいるという事実が安心感につながります。
介護をしている家族は、精神的にも孤独・孤立に陥りやすいので、見守られていることを実感してもらえるような声かけを大切にしましょう。
疑問をストレートにぶつけない
×な伝え方:どういうことですか?
○な伝え方:お話ししやすいことからご説明いただけますか?
利用者の家族からの要望やクレームについては、「どんなことを問題としているのか」「何に不満を感じているのか」、もしくは「どうしてほしいのか」を詳しく知る必要があります。
しかし、感情的になっている家族の場合は、事実が不安や怒り、焦りや不満などの感情と混ざってしまい、話が要領を得ないこともあるでしょう。
そのような場合に、話を整理したい気持ちをそのままぶつけて、「どういうことですか?」とぶっきらぼうな聞き方をするのは避けたいところです。
ただでさえ、感情的になっている相手です。
「あなたは何を言っているかわからない」と追い打ちをかけてきたと受け取られかねません。
要望やクレームを訴える人のなかには、自分でも何が問題なのかをよく理解できていない人もいます。
そのため、「困っている点は何か」「どこが重要なのか」を明らかにするような質問の仕方をすることが大切です。
「お困りの点について、お話ししやすいことからご説明いただけますか?」と聞けば、話しやすくなります。
それでもなお、うまく説明できない人に対しては、「どういう状況なのか」「どんな思いなのか」「わからないことは何か」を細かく確認し、整理しながら会話を進めることで解決へと導くことができます。
いかがでしょうか。
利用者の家族との関係性を良好にし、よりよいケアを目指して協力できる体制をつくりましょう。
大野 萌子:日本メンタルアップ支援機構 代表理事
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
介護現場でスタッフを「イラっとさせる一言」 正しさを相手に理解してもらおうとしてないか
東洋経済オンライン / 2024年11月27日 11時0分
-
「一人で歩かないで」親へのその声掛け、要注意 介護現場で身に付けたい「ステキ言い換え術」
東洋経済オンライン / 2024年11月19日 8時40分
-
認知症の人と心を交わす「バリデーション」の具体的な方法は?【介護の不安は解消できる】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月18日 9時26分
-
「本当は嫌なのに断れない」がなくなるすごい方法 罪悪感を覚えて曖昧さを残すとお互い損する
東洋経済オンライン / 2024年11月11日 11時0分
-
部課長にはなれない人材をどうするか…辞められると困る中堅社員の離職を止める上司の"ねぎらいフレーズ"
プレジデントオンライン / 2024年11月11日 9時15分
ランキング
-
1AirPodsの音がぶちぶち途切れてしまう……原因は? 試すべき対処法はある?
オールアバウト / 2024年11月29日 21時25分
-
2一人暮らしの同僚は毎食「コンビニ弁当」です。「光熱費もかからないから、作るより安上がり」と言っていますが、そんなことないですよね?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月29日 5時50分
-
3Z世代が知ってる50代以上の女優 3位篠原涼子さん 2位天海祐希さんを抑えた1位は演技力半端ないあの人
まいどなニュース / 2024年11月29日 15時40分
-
4ワークマンの「着る断熱材」がスゴイ! 寒さも暑さも感じない「無感覚アウター(レディース)」を着てみた
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月23日 9時50分
-
5“風呂キャンセル”は冬でもNG、界隈の人々に皮膚科医が忠告、「乾燥で体臭は拡がりやすくなる」
ORICON NEWS / 2024年11月29日 11時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください