相鉄かしわ台駅、地元民もあまり知らない「裏側」 運転士・車掌所属の乗務所に信号所、社員食堂
東洋経済オンライン / 2024年11月29日 6時30分
横浜と海老名を結ぶ相模鉄道の相鉄本線。その終点、海老名の1駅手前にかしわ台駅がある。東口と西口があり、東西で表情が大きく異なるのが特徴だ。
【写真】かしわ台駅の裏側には乗務員らが利用する「社員食堂」がある。信号所や、乗務所の内部は?外からは見えないが、どれも相鉄線の安全運行に欠かせない施設だ
東口は線路沿いに構内の通路を約310mも進んだ先の住宅街にもう1つの駅舎。この駅舎はかつて「大塚本町」という駅があった場所に建っている。かしわ台駅の所在地は海老名市だが、東口駅舎の目の前には座間市との境がある。綾瀬市との市境も近い。
相鉄線の電車の拠点がある
一方、駅の表玄関である西口は大きな跨線橋に面している。跨線橋は車道2車線の両側に歩道があってカーブを描きながら本線と留置線を越える。駅の西側は電車基地で、相鉄車両だけでなく相互直通運転先であるJR線や、東急線などの車両を見ることができる。跨線橋を下りた先には、車両メンテナンスの拠点、かしわ台車両センターへの出入り口がある。
かしわ台には相鉄のすべての運転士と車掌が所属する乗務所もあるため、駅のホームでは乗務員が交代する場面を目にすることが多い。遠く離れた東口と西口、電車基地を出入りする車両、乗務員の交代――。このような風景は通勤通学で毎日同駅を乗降する人たちにとってはおなじみの光景といえる。
一方、地元の人にも知られていない裏側がある。まず、乗務員はどこから来て、どこへ帰っていくのか。乗務の合間には、どんなところでどんな食事をとっているのか。
【写真】かしわ台駅の裏側には乗務員らが利用する「社員食堂」がある。信号所や、乗務所の内部は?外からは見えないが、どれも相鉄線の安全運行に欠かせない施設だ
乗務員が拠点とする乗務所は駅の北側。跨線橋の途中から関係者だけが通れる階段を下りていく。建物の正面玄関から入って右が電車区、左が車掌区。電車区には170人、車掌区には150人が所属する。
電車区を束ねるのが髙木秀明区長。1998年に社会人採用で入社した。「入社してからの26年間のうち、車掌を1年、運転士を16年、車掌区長を2年やって、いまが電車区長。通算20年かしわ台にいますので、それはもう思い入れが強い場所です」。
「以前は相鉄線だけで完結していましたが、2019年にJR線、2023年に東急線と直通運転をするようになり、新しい風が入ってきて雰囲気が変わりました。カラフルな電車がいっぱい走るようになりましたし、お客様の流れも変わりました」(髙木区長)。運転士の目線でいえば、乗り入れによって車両の種類が増え、運転台のハンドルのタイプや、車両性能の違いに配慮するようになったという。
プロが詰める「秘密基地」
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