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モト・グッツィ「V100マンデッロ」伝統と次世代 イタリア名門ブランド100周年の集大成バイク

東洋経済オンライン / 2024年11月30日 13時0分

モト・グッツィ「V100マンデッロ」のエンブレム(写真:三木宏章)

ピアッジオ グループ ジャパンが輸入するイタリアの名門モト・グッツィ「V100マンデッロ」の試乗のチャンスを改めて得たので、今回レポートさせていただくことにした。

【写真を見る】モト・グッツィ「V100マンデッロ」のディテール。ローライダーのダイナミズムと本格ツアラーの快適性を融合した新機軸(83枚)

「改めて」と書いたのは、V100マンデッロは、すでに昨年の春より国内導入され、筆者も試乗会などで体感しているからだ。結果から言わせてもらえば、完璧に仕上がったハイクラスサルーンカーに包み込まれるような気持ちの良さであった。

【写真】モト・グッツィ「V100マンデッロ」のディテール。ローライダーのダイナミズムと本格ツアラーの快適性を融合した新機軸(83枚)

V100マンデッロの概要と生い立ち

排気量1000ccのスポーツツーリングとしては、ライバル車に比べてコンパクトに仕上がった車体まわりに、伝統的なV型2気筒を継承した新型水冷エンジンを搭載。右手(スロットル)に忠実なドライバビリティーに加えて、エアロダイナミクスを追求したボディーワークは、操るライダーの要求にあらゆる角度から満足感を与えてくれる。

昨今では、大型バイクからダウンサイジングの要求もある中、丁寧に作り込まれたサイズ感とパワーデリバリーの良さで、このあたりのフィーリングがハイクラスサルーンカーと感じさせるポイントでもあり、「どこまでも走っていたい」と、私は感じた。ここまで快適に走れるバランスを生み出したモト・グッツィ社に拍手を送りたい。

今回のマシンに付けられたネームングでもあるV100マンデッロ。V100は創業100周年の記念として、マンデッロはイタリア北部にある世界有数のリゾート地でもあるコモ湖の近くに位置する街マンデッロ・デル・ラーリオからきている。ネーミングの由来になっているマンデッロ・デル・ラーリオの街は、モト・グッツィ社が永きにわたり本社および生産の拠点としているところだ。

モト・グッツィの歴史は古く1921年に創業。同社は第二次世界大戦前後のレース活動において、常勝チャンピオンチームとして14度の世界タイトルと11回のマン島TTレースでの優勝など、そのブランドは高性能エンジンの代名詞とも言える取り組みを行っていた。レース活動は1950年代後半で撤退し、市販車への取り組み強化にシフトしていく。

その市販車は当初、小型〜中排気量中心の展開ではあったが、1965年に初投入された空冷703cc V型90度2気筒エンジンの「V7」で大排気量車の量産をはじめ、いくつかの歴史的モデルを経て、今回のV100マンデッロでV型エンジンは新設計水冷4バルブとなった。

一般道から高速道路で走りを再確認

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