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セブンMBOに「伊藤忠が参画」の現実度と真意 争奪戦は早くもヤマ場、岡藤氏が語った腹の内

東洋経済オンライン / 2024年12月2日 8時0分

難しい駆け引きが続く中、沈黙を貫くのがセブン&アイに1.85%を出資する三井物産だ。

三井物産がセブンと取引を始めたのは1983年。弁当容器から取引が始まり、総菜の原料調達や物流構築、米国と中国での展開などにも取引を広げる。2001年には包括提携を結び、食料や繊維といった事業部を超えた枠組みでセブンを後方支援してきた。

したがって今回の買収提案に対し、業界では当初「三井物産がホワイトナイトになるのでは」(関係者)との見方もあった。が、別の関係者は「社内にはクシュタールによる買収を容認する声もあるほどで、現在は行方を静観しているところではないか」と語る。三井物産の堀健一社長も、「この件でコメントはしない」と寡黙だ。

関係者によれば、創業家側はセブン&アイの決算期となる2025年2月にも買収を完了する線で調整している。まずは年内にもセブン&アイの特別委員会での決議を目指す。

巨大なディールをあと3カ月ほどでまとめ上げることになるが、セブン&アイ関係者からは「これくらいのスピード感がないと対抗できない」との声が上がる。大型買収劇は、早くもヤマ場を迎えている。

森 創一郎:東洋経済 記者

冨永 望:東洋経済 記者

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