お金を得るだけではない｢副業｣3つのメリット 3大リスクにも備えてネガティブ要素にも対処

予期せぬ事態や問題が発生した際に、それらに対処するための準備をしていたかによって、被害の大きさは変動します。

ここでは、キャリアにおいて考えられる大きなリスクと対処法を紹介します。

キャリアにおける3大リスク

失業リスク

現在勤務している会社が、突然倒産するという未来を考えたことがあるでしょうか。経済の不況や競争の激化、為替の変動、あるいは経営者の不正行為など、様々な要因が倒産の原因となり得ます。このような状況に陥った場合、急に仕事を失う危険性があります。

私が最初に就職した会社は就職情報誌の会社です。当時は辞書や電話帳のような就職情報誌や、ダイレクトメールが就職ツールとして一般的でした。それが1996年から1997年にかけて、「リクルートナビ」というサービスが展開され、就職情報誌業界の常識は一変しました。ハガキでの資料請求からインターネットへ、就職活動のスタイルが大きく変わったのです。

私が勤務していた会社はインターネット化の流れに乗り切れず、数年後に閉業することになりました。また3社目として勤務していた不動産会社では、2006年あたりから始まったプチ不動産バブル（ファンドバブル）に乗り株式上場し、2008年には最高益を出したものの、同年に起きたリーマン・ショックの影響により2009年の決算では大きな損失を発表し、事業の縮小に向かいました。

現在もAIなどの技術革新によって、失われていく仕事は数多くあります。気づかないうちに、あなたの足元にも忍び寄っているかもしれません。失業リスクに対処するためには、副業を通じて収入の多様化を図ることが重要です。

あるいは積極的に人的ネットワークを構築し、他の業界や分野でも活躍できる機会を持つことも有効です。これにより、万が一の場合にも、他の職場や案件への移行をスムーズに行うことが可能になります。

自分の身は自分で守る

健康リスク

突発的な健康問題やケガにより、仕事に支障をきたす可能性も考えられます。このような状況では、収入が途絶えることはもちろん、医療費や治療にかかる費用も懸念されます。

健康リスクに備えるためには、健康管理を徹底し、適切な休息やストレス解消を心がける必要があります。さらに投資等の資産の積み立てを行い、非常時のための資金を準備しておくことも重要です。

特に、副業を行う場合、本業との両立による過労やストレスが原因で健康を害することがあります。本稿では複数のスキルや役割、地位を取得し、ポートフォリオ化することを推奨していますが、過度な活動によって体調を崩してしまったら本末転倒になってしまいますので、バランスを取りながらキャリアの構築を進めていきましょう。

市場変化リスク

ビジネス環境は常に変化しており、市場の需要やトレンドも流動的です。特に、技術の進歩や新興企業の台頭により、活況だった業界や職種でも需要が低下する可能性があります。同時に、求められるスキルも変わってきます。結果として、収入が急激に減少するリスクが生じます。

市場変化リスクに対処するためには、常に市場動向やトレンドを把握し、自己のスキルやサービス、ポートフォリオをアップデートする必要があります。また、将来のために積極的に資産運用を行い、安定した収入源を確保することも有効です。

染谷 昌利：MASH 代表取締役