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最終局面の中学受験「気高き12歳に満開の桜を!」 無鉄砲な突撃は危険!終了組からのアドバイス

東洋経済オンライン / 2024年12月4日 8時50分

「渦中の私は、テキストを真っ2つに破った際に『軽くなって良かったじゃない』と言い放ったらしく(私は記憶にないのですが……)、いまではそんなこともすべて家族の笑い話です。笑い話にできているのは、2人とも通っている私立が楽しいからだと思うし、2人とも中学受験をして良かったと言っています」

「娘は結局、中1〜中3までアメリカの学校に通ったのですが、日本の中学受験生のレベルはたとえボリュゾだったとしても世界的に見るとトップクラスだと思います」

ご自身も中学受験したという親御さんは、ご自身の同級生たちのことも思い浮かべながら数十年というスパンで中学受験を振り返ってくれました。

「中学受験に親のサポートはたしかに必要だと思います。ただ、かつて通った御三家の進学校では、『親子一丸』がそのまま続いてしまい、親の過干渉で苦しんでいた同級生も多かったように感じています。

子どもは『親を喜ばせる存在でいたい』とどこかで思うもの。中学受験で親が子どもの学業の成果にあまりに一喜一憂しすぎると、『自分がいい成績をとることで親が喜ぶ』というプログラムが子どもにインプットされてしまうのではないかと思います。

そうなると、中高生活でも、大学受験でも、就職でも、その後の人生のさまざまな局面で、無意識的に、あるいは意識的に、親が喜びそうな道を選ぼうとしたり、親の希望に沿えない自分には価値がないと感じてしまったり、大人になってから壮大な反抗期がやってきたり……。そんな事例があります。

中学受験はあくまで1つの通過点。子どもの人生や親子関係はずっとずっと先まで続くので、親が頑張りすぎず、少なくとも必死になっている感じを出しすぎないことも、大事じゃないかと思います」

中学受験は、人生という壮大なドラマの一部であり、同時に単なる通過点にすぎないのです。「中学受験は通過点でしかない」とよくいわれますが、「大学受験への通過点」みたいなちっぽけな話ではありません。

中学受験における鉄壁のディフェンスとは?

ちなみに、『母たちの中学受験』には、2022年の拙著『勇者たちの中学受験』(大和書房)のアユタ、ハヤト、コズエのその後(現在中学3年生)も描かれています。

ハヤトの母は「決まった学校がいちばんいい学校。中学受験は通過点でしかありません。いろいろ考えちゃうのは受験後の数週間から数カ月だけだから大丈夫です!」と、元気いっぱいのエールを送ってくれました。

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