仕事のセンスが抜群すぎる人と凡人の決定的な差 「それだ!」の答えを出せる、たった1つの思考の型
東洋経済オンライン / 2024年12月5日 8時10分
会議で革新的なアイデアを提案し、周囲の注目を集める人。プレゼンの場で聴衆の心をつかみ、自然と賛同を得られる人。その場でみんなが「それだ!」と思えるような、良い答えを導き出す人。
「センスが良い人」と聞けばこんな人を思い浮かべるでしょう。彼らには共通して、「見えている表」だけでなく「裏」にも目を向ける力があります。
広告会社の最大手企業である電通社内で広く使われている、「人を動かすアイデア」を誰でも生むことができる「インサイト思考」に迫った『センスのよい考えには、「型」がある』より一部抜粋、再構成してお届けします。
なぜ、センスに差がつくのか
会議で、事前に資料を練り上げ、データの裏付けをもとにしっかりと準備した内容をプレゼンしたのに、急にふわっと出してきた同僚の意見に議論の流れが持っていかれる……。こんな経験は、決して珍しくありません。「確かに同僚の意見は良かったけど、自分も頑張ったのに……」と心の中でつぶやいた経験がある人もいるでしょう。
データを見ながら、頭をひねって何か発言しても、「なるほどね」で終わったり、「ふーん」と流されてしまう。
その一方で、隣の同僚や後輩は、同じデータを見ながら突破口となるようなセンスの良い解決策をポンっと出したりして、「なるほど!」と全員を納得させてしまうようなアイデアで次々と成果を上げている。
このような「センスが良い」とされる人たちと他の人は、何が違うのでしょうか?
彼らは一見、同じ情報を使っているように見えて、その「裏側」にある隠れたホンネや欲求を見つけ出し、それを的確に活用しています。いわば「いつもの思考」の裏側に目を向けているのです。
情報の裏側から考える「インサイト思考」
マーケティング用語でこれを「インサイト」と言います。優れたアイデアや解決策を出してくる人たちは、ほとんど無意識に「インサイト」を探し出して使っています。センスの良いアイデアの源泉となる、この「インサイト」を探し出すための「裏側の思考法」を具体的に示すのが「インサイト思考」です。
私は、広告会社・電通で長年マーケティングを担当してきました。クライアントの商品をよく売れるようにしたり、こちらの狙い通りにイメージを持ってもらったり、生活者に動いてもらうためのマーケティング戦略を作るのが私たちの主な仕事です。その戦略に基づいて、人々に商品を買ってもらうための方法や広告の出し方が決まっていきます。
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