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すみません「お金を増やす話」はもうウンザリです 「資産形成に踏み出せない人」の8要因:前編

東洋経済オンライン / 2024年12月18日 8時30分

「お金を増やす話」にはもうウンザリ。この「ウンザリ」の正体を解明していきましょう(写真:Luce/PIXTA)

「私たちはもう、『お金について考えよう』にウンザリしている」

帯にそんな惹句が書かれた異色の投資本『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』が刊行された。

筆者の桶井道氏は、「その気持ちは、間違いなく正しい」と断言する。ここでは、その理由と対処法について解説してもらう。

お金の話にウンザリするのは正しい感情

「お金について考えよう」にウンザリしている。

【書籍】「1億円より、将来の安心」……そんな「普通の人」のための投資本!

そんな声をたびたび聞きます。私は、その気持ちは間違いなく正しいと思います。単行本、連載、ブログなどで投資に関する情報を発信する私ですが、心からそう思います。

投資を勧める情報は、新聞・雑誌・テレビ・ウェブメディアなど、さまざまなチャンネルから発信されています。

「人生100年時代のお金の問題は自分で解決する必要がある」「老後、公的年金だけでは足りない」「投資していない人は時代に後れを取っている」

こんな話をしょっちゅう聞かされれば、ウンザリして当然です。「お金」「節約」「投資」などと言われ続けると、ウンザリしないほうがおかしいとすら思います。

とはいえ、それだけではないはずです。

どんな情報であれ、それが自分と1ミリも関係ないものであれば、ウンザリはしないものです。自分にきっと関係あるんだろうな……と心のどこかで思っているから、心が動揺しているのでしょう。

そういう人は、きっと「お金と真剣に向き合わないとマズイ」「投資を始めたほうがいいのはわかっている」と焦りがある。世間の「お金がすべて」という風潮には反抗したいけれど、「投資をしたほうが、将来お金で苦労しないんだろうな」と想像できる。

または、「お金が不足する」ことが見えてしまうことに恐怖を感じている。だからつい、わからないままでいることで、問題を先送りしてしまう。

だから「ウンザリ」という気持ちを抱かれているんだろうと思います。

そんな問題を解決したいと思って、『普通の人のための投資』を執筆しました。

視点を変えてみましょう。「お金について考えよう」にウンザリしている人が向かうべき問題は、お金や投資のことではないんです。まず取り組むことは、「ウンザリ」の正体が何かをはっきりとさせること。そのうえで「ウンザリ」を解消することです。

お金や投資の話はそれからでいいんです。「ウンザリ」さえ解消すれば、お金や投資の話はスッと入ってくることでしょう。

「ウンザリ」という気持ちの正体

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