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「自分なしではチームが回らない」悩む人への助言 限界が来るまで頑張る前に試してほしいこと

東洋経済オンライン / 2024年12月20日 10時40分

人を見つけて仕事を教える時間がないからと、なんでも自分で抱え込んでしまってはいないでしょうか(写真:jessie/PIXTA)

自営業者は、「うまく人に仕事を任せられない」という罠にはまりやすいものだ。

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5分ごとに従業員から質問される

仕事が忙しいのに、何でも自分でしようとする。助けがいるのはわかっていても、人を見つけて仕事を教えている時間がない!

だから、独りで抱え込み、限界がくるまでがんばってしまうのだ。

僕がこの思考回路からどんなふうに抜け出したか、ささやかな経験談を話そう。

2001年、僕がオンラインCD販売サイトのCDベイビーを設立して3年が経過した頃のこと。

従業員は8人に増えていたが、僕は相変わらず、何もかもを自分でやろうとしていた。

週に7日、午前7時から午後10時まで働き、どんな判断もすべてが僕を通過するような仕組みになっていた。

僕は5分ごとに従業員から質問された。

「デレク、掲載済みのアルバムのアートを変更したいというミュージシャンがいるんだけど、何て答えればいい?」

「デレク、顧客からの電信送金での支払いも受け付けられる?」

「デレク、今日2件注文をくれた人が、ひとつの便でまとめてCDを発送すれば、1件分の送料を返金できるはずだと尋ねてきたんだけど、どうすればいい?」

一日中、質問に答えながら仕事をするのは大変だった。

出社して廊下に椅子を置いて座り、従業員の質問にフルタイムで答えたほうがマシかもしれないと思ったくらいだ。

僕はやがて限界に達した。

会社に行くのをやめ、携帯電話の電源も切った。そして気づいた。自分が問題を解決しようとしているのではなく、問題から逃げていることに。この状況を変えなければ、僕はいずれ破綻してしまう。

ひと晩熟慮して、考えを整理してみた。そして、僕は人に仕事を任せることにした。自分がいなくても、会社が回るようにしなければならないと気づいたのだ。

「考え方」を伝えるためにしたこと

翌日、オフィスに足を踏み入れたとたん、さっそく従業員から質問された。

「デレク、昨日、僕たちにCD販売を依頼してきたミュージシャンが、気が変わったからCDを返送してほしいと言ってる。CDを登録する作業はもう終わってるんだけど、まだサイト上で公開されたわけじゃないから、登録料を返金してもらえないかと言うんだ」

今回は、その場でその従業員に答えるのではなく、「1分だけ話をさせてほしい」と言って全員をその場に集めた。


まず、状況をもう一度説明してもらい、次にその従業員の質問に対する僕の答えを述べた。ただしそれよりも重要なのは、僕の答えの背後にある考え方をみんなに理解してもらうことだった。

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