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「麻辣湯」TikTokで"若者女性の食レポ"目立つナゾ どこから火がついた?ガチ中華が抱える課題も

東洋経済オンライン / 2024年12月20日 14時0分

ガチ中華ではどれもわりと食べられている食材であるが、日本人の特に10代や20代からすればどれも初めて食べる謎食材に違いない。

また、バイキング形式で自分の好きな具材を選べるので、来るたびに異なるトッピングで食べることができるのも麻辣湯の楽しさの1つ。麻辣湯と言われれば麻辣のスープだけかと思いきや、トマトベースのスープや豚骨ベースのスープもあったりと、辛いのが苦手な人でも流行りに乗って食べに行ける、というのも流行に敏感な女性には嬉しいポイントかもしれない。

「楊国福」は2018年に池袋に出店し、上野や高田馬場、大久保など中国人が多いエリアから出店を進め、現在では大阪、京都、福岡、神奈川など着実に大都市圏で店舗数を増やしている。

一部ではサービス品質低下の声も

出店が増えたことと麻辣湯のバズりが重なったこともあって、麻辣湯を出す店は、今やどこでも行列ができているのは喜ばしいことであるが、中国あるあるなサービス品質の低下も一部では聞こえてきている。

例えばバイキングスタイルで具材を取る形式であることから、一部の具材が腐っていたり、虫が混入していたというレビューも見かけるようになった。あまりにも客が増えたために、厨房が回らなくなり、30分以上も待つ客や、スープがほかの店舗と比べて薄かったという声もある。

サービスクオリティの低下は「これだから中国企業は……」という評価にもつながりやすく、TikTokなどのSNSでも悪評は広がっていきやすいため企業側はきちんと対応する必要があるだろう。

「七宝」や「楊国福」のほか、最近では高田馬場や池袋北口にある中国語しか通じないような小さな麻辣湯の店を食レポする動画も増えてきている。先日、池袋北口にある麻辣湯の店を通りかかったところ、店内に制服を着た女子高生の姿を見かけて驚いた。

また、TikTokやInstagramなどで投稿されている麻辣湯の動画を見ると、本来中国語では麻辣燙と書くところを「麻辣担」と書いているケースも多く見かけた。おそらくマーラータンの「タン」を担担麺の「担」と勘違いして投稿しているのだろう。

アレンジ麻辣湯が誕生する可能性も

こうした投稿がきっかけとなって担担麺な麻辣湯が生まれたり、ほかにも独創的なアレンジ麻辣湯が誕生することもあるかもしれない。

あるZ世代向けWebメディアでは2025年のトレンドに「麻辣湯の派生」がランクインしており、ガチ中華とはまた違った麻辣湯のトレンドが生まれることも期待される。

ガチ中華を日本人にも知ってもらえるようにとSNSやブログなどで活動してきた筆者としては、デビュー当時から応援してきたバンドがメジャーデビューしたときの気持ちというのはまさにこういうものか、と感慨深いものがある。麻辣湯を入り口にガチ中華の奥深さを知ってもらうきっかけになれば幸いだ。

阿生:ライター

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