韓国の若者の間で「週末中国旅行」がブームに 中国のビザ免除がきっかけ、一番人気の場所は?
東洋経済オンライン / 2024年12月23日 13時0分
韓国の若者の間で、週末を利用した中国旅行がブームになりつつある。中国政府が韓国人旅行客に対して、短期滞在ビザの取得を試験的に免除したのがきっかけだ。
中国外務省は11月4日、韓国の一般旅券の所持者を対象に、11月8日からビザ免除の措置を取ると発表。韓国人が観光、商用、親戚・友人の訪問、トランジットなどの目的で中国に入国する場合、ビザなしで最長15日の滞在を認めた。
さらに11月22日、中国外務省は韓国人のビザなし渡航の滞在期間を最長30日に延長した。
旅行予約が75%増加
韓国から中国への旅行は、飛行機で最短1時間余りしかかからない。そのうえビザ取得の面倒な手続きと費用が不要になったとあって、(手軽な旅行先として)韓国の若者の中国旅行熱が急速に高まった。
韓国のテレビ局SBSの報道によれば、韓国の大手旅行会社では11月1日から21日までの中国旅行の予約件数が、その前の3週間に比べて75%も増加した。人気の目的地は上海、青島、北京、広州、深圳、大連、杭州、延吉、成都などで、一番人気の上海への旅行予約は前年の同じ時期の3倍近くに急増したという。
旅行客の増加を受けて、航空会社は韓国-中国間のフライトを増やしている。11月8日以降の韓国発中国行きのフライトは、それ以前に比べて便数ベースで約14%、乗客数ベースで約40%増加した。
注目すべきなのは、韓国人旅行客の予約が金曜日以降の週末に集中していることだ。SBSの報道によれば、若者の中国旅行は2泊3日などの短期滞在型がほとんどだという。
38カ国をビザ免除に
韓国だけではない。中国外務省は11月22日、短期滞在ビザ免除の対象国の拡大を発表。ブルガリア、ルーマニア、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア、マルタ、エストニア、ラトビア、日本の9カ国が追加された。
中国はその前にフランスやドイツなど29カ国に対するビザ免除を実施しており、上述の9カ国を加えた合計38カ国の旅行客がビザなしで中国に入国できるようになった。
さらに、中国政府は過去1年間にシンガポール、タイ、カザフスタンなど6カ国と短期滞在ビザの相互免除の協定を締結。これらを加えた25カ国との間で、双方の国民によるビザなし渡航を実現させた。
(財新記者:孫嫣然)
※原文の配信は12月4日
財新 Biz&Tech
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