入試直前の荒療治「1科目10点上がる」ヤバい学習法 解答速度が劇的上昇「ハーフタイム過去問演習」
東洋経済オンライン / 2024年12月30日 7時45分
火事場の馬鹿力という言葉があります。人間は追い詰められたときにこそ真の実力が発揮されるという意味です。この言葉のとおり、半分の時間で問題を解こうとすると、脳に相当な負荷がかかり、頭の回転がいつもよりも速くなります。
いつもじっくりやっていた部分を読み飛ばして解こうとしてみたり、短い時間の中で優先順位を付けて「あと3分しかないからこの問題だけは終わらせなきゃ!」と考えたりすることになります。いつもは見えていなかったものが見えるようになり、結果的にその形式の試験における立ち回りが圧倒的にうまくなるのです。
おそらくですが、ほとんどの人は制限時間が半分になっても、点数はいつもの半分にはならないと思います。
僕は多くの受験生に「最後の一押し」でこの勉強法をやってもらっていますが、いつもの点数の6~8割、何度も実践していれば場合によっては9割くらいまでは取れるものです。そして半分の時間でいつもの8割くらいの点数が取れるようになると、本番でも問題を解くスピードが上がり、点数も上がります。
この勉強法を実行してもらうと、「90分で解き終わらないのが悩みだったけど、45分で解こうとすると大胆に問題を読み飛ばして解いたり、普段やらないようなテクニックを利用して問題を解いたりしなければならないから、自分のキャパシティが上がる感覚がある」と言ってもらえます。
まさにそのとおりで、この勉強法は究極の「速く問題を解くための訓練」になるのです。制限時間を半分にして、それでも食らいついて点数が取れるように勉強することで、普段問題を解くスピードも速くなり、今までよりも多くの問題に対応できるようになるわけです。「45分で解くのに慣れたから、90分もあったら余裕!」という意識で解けるわけです。
「ハーフタイム」に設定する意味
「半分」というとんでもない時間制限には意味があります。「制限時間マイナス10分で解いてみよう」というくらいの感覚で解くと、多少速く解こうという意識は働いても、今までの過去問対策と同様の形で解くことになります。
でも半分の時間ともなると、今までのやり方とは別のことをしなければならないと考え、普段よりも何倍も必死に問題を解くことができます。この負荷こそが、その人を大きく成長させてくれるというわけですね。
そして「ハーフタイム過去問演習」にはもう1つ大きな効果があります。それは、「避難訓練になる」というものです。
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