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初詣の前に詳しくなる「教養としての日本の神様」 ビジネスに関わりのある神様を一気に紹介

東洋経済オンライン / 2024年12月31日 19時0分

大神神社の御神体は杉の木で、大物主神の霊威が宿るとして酒屋の軒先に酒林(杉玉)を吊す風習が広がりました。

また、お酒と神様の関係は古から深く、他にもいらっしゃいます。松尾大社(京都市)は、渡来系氏族で醸造技術を持っていた秦(はた)氏が氏神としたことから酒造の守護神とされ、室町時代には「酒造第一祖神」として崇められました。多くの酒造業者が、祭神の大山咋神(おおやまくいのかみ)を「松尾様」として敬っています。

梅宮大社(京都市)の酒解神(さかとけのかみ)と酒解子神(さかとけこのかみ)は初めて酒を造って天神地祇(てんじんちぎ)に献じた酒造の祖神で、全国の酒造業者から崇敬されています。また『出雲国風土記』に佐香郷(さかごう)に「多くの神々が集まって酒を醸造させ、180日にわたって酒盛りをした」とあり、佐香(さか)神社(島根県出雲市)には酒の神として久斯神(くすのかみ)が祀られています。

運送業の神様=猿田毘古神(さるたびこのかみ)

天孫(てんそん)である邇邇芸命(ににぎのみこと)が地上へ降ろうとしたときに、高天原(たかまのはら)と葦原中国(あしはらのなかつくに)との堺のいくつもの道にわかれている場所「天之八衢(あめのやちまた)」で天孫の一行を出迎え、無事に高千穂峰へと案内したことから、道ひらきの神、導きの神として崇められ、道案内、交通安全の神として運送業の関係者から信仰されています。

『古事記』では猿田毘古神(さるたびこのかみ)や猨田毘古大神、『日本書紀』では猨田彦大神、猨田彦神と記されています。『古事記』では天にも地上にも光を照らす神として、『日本書紀』では、背が2メートル近くあり、拳7つ分もある長い鼻、口の端が光り、目は八咫鏡(やたのかがみ)のように輝き、赤いホウズキのようだという天狗のような姿で描かれています。

製鉄の神様=金山毘古神(かなやまびこのかみ)、金山毘売神(かなやまびめのかみ)

『古事記』によると、火の神である火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)を生んだ伊耶那美命(いざなみのみこと)が陰部を火傷して苦しみ、嘔吐した嘔吐物から生じたのが金山毘古神と金山毘売神で、夫婦神とされています。

嘔吐物が、溶けた鉱石に見た目が似ているためにできた神話とみられており、鉄鉱や鉱山の神として人々に崇められてきました。『古事記』では金山毘古神、『日本書紀』では金山彦神と記されています。金山毘売神は『日本書紀』には登場しません。

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