「パリピ飲み」が"普通の若者"の間でブーム化の訳 酒離れの一方でショット文化が再燃、一体なぜ
東洋経済オンライン / 2025年1月3日 8時40分
アルコール度数は20度で、やはり先述の酒と比べると低め。何より味のバリエーションも幅広く、フルーツ系、ミント系、クリーム系など女性にも好まれそうなものも。正直、従来のショットはどぎつい飲み口が多いことを考えると斬新だ。
さらに、これだけ種類があればどれにするか「選ぶ楽しさ」もある。自分の「推し色」を持つなど多様性を重んじるZ世代にマッチする商品なのかもしれない。
「クライナー」にはこうした従来のショットとは違うことから「ネクストパリピ酒」との呼び声も高い。
「クライナー」の日本への輸入卸および国内での販売事業はシトラムが担っているが、ゲームセンターやカラオケなどのエンターテインメントビジネスを展開するGENDAがそのポテンシャルに着目し、2024年6月、同社の全株式の取得を発表したことでも話題になった。
ショット文化を促進する商品が次々登場
最近は「クライナー」のような量販品のみならず、小規模な飲食店が独自のショットメニューをラインナップする事例もちらほら出てきた。
しかも、いかにもショットで乾杯をしそうなパリピが集まるクラブ的な店ではなく、もっと普通の人が集まるような落ち着いた店に、こだわりのショットカクテルが用意され始めているのだ。
池尻大橋にある若者に人気のバー「LOBBY」では、オリジナルのショットカクテルをラインナップし、「ショットで乾杯」の文化を提案している。
やはり味わいにこだわりがあるようで、ガツンと強いもの、爽やかなもの、デザート感覚で飲めるものなど4種類のバリエーションを用意し、従来のショットとはひと味違う点をアピールしている。
ビストロや和食の店などを展開する気鋭の飲食グループが12月に五反田にオープンしたばかりの洋風居酒屋「タロウヤマダ」にも、メニュー表の先頭にショットカクテルがあった。
「柚子ドロップ」と「グラスホッパー」など3種類あり、やはりフレーバーにバリエーションを持たせることはマストのようだ。
店の売り上げを考えてもショットは優秀な商品。一瞬で飲み終わるため単価アップに貢献しやすく、原価高騰が叫ばれる中、今後、ショットを充実させる店は増えていくと筆者は予想する。
コロナ禍以降、飲み会はより「特別なもの」になっている。以前まではなんの気なしに飲みに行っていた人も、緊急事態宣言に伴う時短営業や休業により、飲み会から足が遠のいた。
飲みに行かない生活に慣れてしまった人たちは、以前のように気軽に飲みに行くことが減り「本当に行きたい飲み会」だけを厳選するようになった。せっかく行くなら、特別な会にしたい。家庭では味わえない料理や酒を楽しみ、同席する友人と有意義な時間を過ごしたい。
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