ソニー「エンタメ総取り」打ち出した社長の本気度 「CES 2025」はホンダと開発のEVも含めエンタメ一色
東洋経済オンライン / 2025年1月9日 7時40分
まずアメリカ・カリフォルニア州の住民向けに先行予約を開始した。価格は基本モデルで8万9900ドル(約1420万円)と強気の設定だ。
今後はアメリカ市場で順次販売網を拡大し、2026年中旬から納車が始まる。日本国内でも購入できるようになる見込みだが、時期はまだ未定としている。
アフィーラではソニー自身が手がけるプレイステーションやクランチロールはもちろん、Web会議サービスのZoomやカラオケなど、社外のさまざまなエンターテインメント関連サービスを車内で利用できる仕組みが整っている。
「走るショーケース」のアフィーラ
プレイステーションやエクスペリアの開発に携わってきたソニー・ホンダモビリティの川西泉社長は、「IPも含めソニーが持つさまざまなアセットの出口の1つとして、モビリティーとの親和性は高い」とアフィーラの位置づけについて語る。
アフィーラは車載OSに、グーグルが提供する車載情報機器向けOSのアンドロイド・オートモーティブを採用している。同じOSを搭載する他社のEVに対しても技術供与などの形でアフィーラのエンタメ機能を提供していく可能性について聞くと、「ご要望があれば考えたい」(川西氏)と否定しなかった。
十時社長は昨年5月に開いた経営方針説明会で、「クリエイティブ・エンターテインメント・ビジョン」という新たな長期目標を掲げている。
これは、ゲーム、音楽、映画、アニメ、スポーツの5つのエンターテインメント領域について、それぞれをIP(知的財産)の「創出」「育成」「展開」の3段階に分けて考え、成長させていこうというコンセプトだ。
この「育成」の中でモビリティー(移動体)は、「境界を超えてIPを拡張する」対象の1つとして位置づけられている。ソニーにとってのアフィーラは、自社のIPやそれを支える技術のショーケースとしての意味合いがますます濃くなってきている。
ソニーが目指すのは、ゲーム、音楽、映画、アニメ、スポーツというコンテンツの垣根を越えて、IPの創出という“上流”から、多面展開という“下流”まであまねくエンターテインメントを手がけることだ。
エンターテインメント「全方位戦略」ともいえるこうした戦略を推し進める背景には、安定的で持続的な成長を目指すストック収益重視の姿勢が透ける。
ソニー自身が「クリエイション・シフト」と呼ぶ一連の流れの原点には、EMI ミュージック・パブリッシングでの成功体験がある。ソニーはこの音楽出版社大手を2018年11月に子会社化した。音楽事業の営業利益はその後、ゲームや映画事業と比べて安定した成長が続いている。
この記事に関連するニュース
-
大河原克行のNewsInsight 第347回 CES 2025 ソニー講演はEVとアニメで沸く、EV「AFEELA」は2025年に販売開始 8万9900ドルから
マイナビニュース / 2025年1月7日 20時0分
-
ソニー・ホンダが新型「セダン」初公開! 斬新ハンドル&ツルツルデザイン採用! 日本では2026年発売の「アフィーラ“ワン”」米国で発表
くるまのニュース / 2025年1月7日 12時50分
-
ゲーム「Ghost of Tsushima: Legends/冥人奇譚」アニメ化!虚淵玄がシリーズ構成、神風動画が制作
アニメ!アニメ! / 2025年1月7日 12時33分
-
ソニーホンダモビリティも採用の最新技術、エレクトロビットが公開へ…CES 2025
レスポンス / 2025年1月7日 6時30分
-
ソニーがKADOKAWAの筆頭株主として狙う「IP強化」とは? 投資家が注目すべき3つのポイント
日刊SPA! / 2024年12月27日 8時52分
ランキング
-
1船井電機の前社長側、親会社の民事再生法適用を申請
読売新聞 / 2025年1月9日 21時30分
-
2三菱UFJ銀でシステム障害、コンビニATMなどで現金引き出せず…数万件規模で振り込み滞留
読売新聞 / 2025年1月9日 20時44分
-
3「ヒートショック溺死」は愛媛、鹿児島、静岡に多い理由…「暖房をつけても足元が冷える部屋」を放置してはいけない
プレジデントオンライン / 2025年1月9日 18時15分
-
4為替相場 10日(日本時間 8時)
共同通信 / 2025年1月10日 8時0分
-
5「ディーゼルエンジン搭載車」は「天ぷら油」で走行できるって本当!? 「仕組み」と「可能性」を徹底解説!
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月9日 8時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください