年間チャートに中学生登場、2025年はB'zが来る? 2024年はある人気バンドがチャートをジャック
東洋経済オンライン / 2025年1月12日 7時55分
また、シングルチャートではやや控えめに見えたアイドルグループも、アルバムでしっかり結果を残している。
Snow Manは年間アルバムチャート1位を獲得。SixTONESは4位。旧ジャニーズ事務所を退所した平野紫耀を含む3人グループ・Number_i(ナンバーアイ)も、アルバム、ミニアルバムが6位、8位と上位に食い込んだ。韓国グループでは、SEVENTEENが2023年に続いて上位に複数ランクインする活躍ぶりだった。
2025年はどんなチャートになるのか。緒戦のポイントは、一般層に大きな影響力を持つNHK紅白歌合戦の効果だ。Mrs.GREEN APPLEも2023年の初出場組だった。
2024年はトップ3のCreepy Nuts、tuki.、Omoinotakeに加えて、こっちのけんと、Da-iCE、Number_i、ILLITなどが紅白に初出場。ストリーミングなどでさらなる伸びが期待できるだろう。
初出場かつサプライズ演出が話題になったのはB'z。紅白のハイライト動画では「ultra soul」の動画が700万回を超える再生回数で飛び抜けている。2023年にスピッツが年間10位を記録したように、大ベテランにもチャンスがありそうだ。
2024年にアルバムやライブに注力したアーティストの動向も焦点だ。「Mrs.GREEN APPLEは今年も強い。そこに2024年にアルバムを出していた中堅、大物がどう戦いを挑むかという上位争いになりそう。新人も入ってくるのではないか」(ビルボード事業部の渕井実香氏)。
TikTokで拡散=ヒットとは限らない?
また、SNSを経由した海外発の動きにも注目だ。「シンガーソングライター・冨岡愛などは韓国で人気がある。逆輸入の形でのヒットもありうる。アメリカやアジアなど、海外で知名度が上がっているXG(エイベックス出身)も、国内で存在感が高まりそう」(礒﨑氏)。
他方、ビルボードによれば、昨今はSNSの短尺動画で音楽が「完結」するユーザーが増えている印象があるという。SNSで楽曲を使用した投稿を見ても、YouTubeやサブスクでの視聴につながらないということだ。
TikTokなどでの拡散が必ずしもヒットに結びつくわけではない。この点、アーティスト側は楽曲の構成はもちろん、マーケティングでも工夫が求められそうだ。
足元の週間チャートでは、BLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズがコラボした「APT.」が好調で、Mrs.GREEN APPLEも人気を持続している。国内だけでなく海外も巻き込んだ戦いの勝者はどのアーティストになるのか。2025年も混戦のヒットチャートになりそうだ。
田邉 佳介:東洋経済 記者
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