ローカル鉄道に続々登場「復刻カラー」人気の秘密 何十年も前の初登場時の塗装が懐かしさを呼ぶ
東洋経済オンライン / 2025年1月13日 6時30分
銚子電鉄に南海「エメラルドグリーン」の車両が
近年、都会で活躍した後に、地方ローカル線を中心に譲渡されてきた車両を、かつての塗装に戻して運行を行う「リバイバルカラー(復刻塗装)」を行う鉄道事業者が多い。
【写真を見る】西武鉄道リバイバルカラーの500形など、上信電鉄で活躍する電車たち
最近では千葉県の銚子電鉄が南海電鉄で運行していた2200系(2両編成)を、22000形として導入。2024年3月29日から運行を開始した。その際、南海初登場時のエメラルドグリーン基調の塗装に変更して話題を呼んだ。
群馬県の上信電鉄は自社発注した車両も活躍しているが、西武鉄道やJR東日本から譲渡された中古鉄道車両も多く在籍している。
2019年3月10日に運行を開始したのは700形。もともとはJR東日本の高崎車両センターに所属していた107系100番台で、1989年から両毛線や上越線などで運行していた車両である。すでに製造から30年以上経過しているが、上信電鉄での運用にあたりワンマン運転やバリアフリー対応の工事を行い、現在は6編成(12両)が、同電鉄で第2の人生を歩んでいる。
上信電鉄オリジナル塗装に変更された編成も存在しているが、一部(クハ754・クモハ704)は、鉄道愛好家からの要望によりJR東日本時代の塗装が施され、リバイバルカラー編成として運行している。かつてJRマークが表示されていた運転室直後の戸袋付近には、「JR」ではなく上信電鉄を意味する「JDK」のロゴマークが掲出されている。
「これぞ西武鉄道」上信電鉄の黄色い車両
また、2004年に上信電鉄へ入線した500形は、かつて西武鉄道で新101系として運行されていた車両で、2編成(4両)導入された。2編成とも広告ラッピング時代を除けば、上信電鉄オリジナル塗装をまとっていたが、2024年に「500形入線20周年」を迎えるにあたり、西武鉄道リバイバルカラーへの塗装変更を行い、5月10日から運行を開始した。
懐かしの黄色い車体に、銀色のステンレスドア。東京や埼玉から、この車両を目当てに上信電鉄を訪れる愛好家も多く、その姿を見て「これぞ西武鉄道」と大きくうなずく人も多いという。
西武鉄道車両のリバイバルカラーの運行は、本家の西武鉄道でも行われているが、現在の同社の車両はかつての鉄ではなくステンレス製が大半を占めている。それゆえ、懐かしさを追い求めて、この黄色い電車に会いにくる人が多いようだ。
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