しっかり食感で満足「究極のお粥」を作る簡単な技 ポイントは水からではなく、お湯から炊くこと
東洋経済オンライン / 2025年1月18日 13時0分
料理の腕を上げるために、まず作れるようになっておきたいのが、飽きのこない定番料理です。料理初心者でも無理なくおいしく作れる方法を、作家で料理家でもある樋口直哉さんが紹介する『樋口直哉の「シン・定番ごはん」』。今回は年末年始の暴飲暴食で疲れた胃を休める「究極のお粥」を紹介します。
水からではなく、湯からお粥を炊く
1月7日の七草粥、小正月の小豆粥という具合に1月の行事食ではお粥が登場します。お粥は米に通常の炊飯よりも多くの水分を加え、やわらかく炊き上げたもの。言ってみれば米のスープで身体を温め、あっさりとして食べやすいことから尊ばれたのでしょう。
一方、アジア圏に目を向けてみるとお粥は日常食で、年中食べられています。日本でも行事食ではなく、暮らしのなかにお粥を取り入れると、食べる楽しみが広がるでしょう。
昔、お粥には今ではあまり見かけなくなった行平(ゆきひら)鍋という土鍋を使い、水からゆっくりと炊き上げることがよし、とされていました。しかし、今は通常のご飯にも「張り」、つまりしっかりとした食感が求められる時代です。
今回のレシピの新定番ポイントは「お湯から加熱する」という点。米を水ではなく、沸騰した湯に入れる「湯炊き」という方法をとることで、米粒から溶出するデンプンが減り、食感を残した仕上がりになります。また、加熱時間が短くて済むのもメリットです。
材料
米 45g (大さじ3)
水 450ml
〈鼈甲あん〉
出汁 200ml
うすくち醤油 小さじ1+1/2
片栗粉 小さじ2(同量の水で溶く)
梅干し、塩昆布など好みの具材
ふつうのお粥のレシピは米1合、あるいは半合を基準にしているものが多いですが、今回は2人前なのでおよそ1/4合の米を使います。4人前であれば半合、もっとたくさんつくりたい場合は1合という具合に米の量を増やしてください。
お粥は作ってから時間が経つと米粒が水分を吸い、重たく固まってしまうという現象が起きがちです。しかし、湯から加熱すると米粒があまり水を吸わないので、作ってから時間を置いても状態があまり変わらないという利点もあります。
米のアルデンテくらいの食感が最も美味
米はざるに入れてさっと洗い、たっぷりの水に15分程度浸けておきます。ある程度、浸水させておくことで加熱時間を短縮できます。
鍋で水を沸かし、ザルで水気を切った米を加えます。湯に米を入れることで外側のデンプンが糊化するので、それが壁となって内側からの流出が減り、結果としてお粥がさらっとした仕上がりになります。
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