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誰もがぶつかる「40歳の壁」攻略した人が強い真実 「得る」から「減らす」へ、潮目が変わる人生の分岐点

東洋経済オンライン / 2025年1月22日 7時40分

人は40歳くらいまでは、新しい感覚や知識を得ることを軸に発達していきます。この世に誕生後、身体も精神も成長していき、社会に出て、生き方を選び、自分の家族をつくり、愛を得て成長していく。だいたい40歳で成長のピークを迎えます。

それ以降は発達の流れが変わります(下図)。人生の終着点に向かった発達に変化し、次世代を担う人たちに、持っているものを渡し始めるのです。

「得る」から「減らす」へと変わる時期。今までとは、発達の潮目が変わる時期。

エリクソンはそこまで言及していませんが、私は、この潮目が変わり、これまでと違う感覚に戸惑う「ミッドライフクライシス」こそ、「40歳の壁」の正体だと考えています。

人生100年時代、誰もが壁にぶつかる

一昔前は「学業→仕事→老後→寿命」というライフモデルが一般的でした。現在の高齢者(私の両親世代)は、終身雇用制度の時代(解雇リスクがない)の人ですから、40歳でもぶっちゃけ残り20年をどうにか乗り切れば、退職金をもらって優雅な老後を過ごすことができました。

「40歳の壁」を感じてモヤモヤしたとしても、現状をキープしていれば、不利益を被ることも特になし。とりあえず、「このままでいいや」とやり過ごしていた人も多かったのではと思います。

ところが、私たちが生きているのは、人生100年時代です。65歳で定年しても、あと35年も生きる可能性があり、社会も「できるだけ長く働いてね!」という方向に変わってきています。

人生100年時代は、人生が長い分、多くの人がさまざまな壁にぶち当たります。

特に、中堅といわれるアラフォー世代は、まだ方向転換ができる年齢です。50歳なら「定年まで10年ちょっと。それなら、なんとかここでがんばる方法を考えよう……」となるかもしれませんが、40歳だと「あと20数年か……。仕事や住む場所を変えることもまだできる。どうする!? 私!?」と迷うこともできる。

それゆえ「壁」を見て見ぬフリをせず、受け止めて惑う人が多くいるのではないでしょうか。

「まだ、これからの道を選び直すことができるかも」という期待と、「選んで失敗すると積み上げてきたものが消えてしまうのでは」という不安が入り交じる分岐点。そこに立ちはだかるのが「40歳の壁」です。

多くの人が、その壁の前で右往左往していますが、ロールモデルのいない未知の世界なので、手探りで進むしかありません。

「40歳の壁」は早くぶつかるが勝ち

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