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京阪本線「京都側のターミナル」三条駅の将来展望 地下鉄との乗換駅、地上の再開発が動き出す

東洋経済オンライン / 2025年1月31日 6時30分

出町柳から東福寺までの各駅を管轄する京都エリアの西山信明駅長は1983年入社。2歳から大阪の守口市で育ち、遠足も八幡さん(石清水八幡宮)や平安神宮などの京阪沿線だったといい、入社後は淀屋橋・天満橋の駅員を皮切りに乗務員、助役などを経験してきた。

地上駅の最後の日には三条発淀屋橋行きの「最終急行」の車掌を担当した。「その数分まえに発車する『最終特急』には花束贈呈などのセレモニーがあって『あ、ええなあ。ウチのほうが後から出るのに』とうらやましく眺めていました」と振り返る。

「ホームはマニアさんでごったがえしていまして。写真をバチバチ撮られ、車内放送も録音されていて『間違ごうたらえらいこっちゃな』と思いいながら乗務しました」

【写真】三条駅のバックヤードにある駅長室や問い合わせに遠隔で対応するサポートセンター。防災室では近隣の駅の様子や鴨川の水位まで把握できる?

三条駅の所在地はストレートに「京都市東山区三条大橋東詰」。東海道五十三次のゴールである三条大橋のエリアの歴史は古い。現在も駅出入り口周辺に「高山彦九郎像」「駅伝発祥の地」、橋を渡った西側に「弥次さん喜多さん」の像など記念碑的なスポットがいくつもある。

碁盤の目に例えられる京都にあって、三条大橋で鴨川を渡った先の三条通は、とくにレトロな歴史的建造物も多く散策にはぴったりだ。ずっと西へ進むと西大路三条駅があって京福電気鉄道(嵐電)の併用軌道が走っている。

ただ現代の道路は北側を東西に走る御池通のほうが広く、市役所も御池通に面している。京都駅を中心に京都市中心部を南北に貫く市営地下鉄烏丸線の駅は四条と五条はあるが、三条はなく、烏丸御池となっている。

周辺駅に比べると地味?

京阪本線の駅も長らく四条、五条という名称だったが、2008年、それぞれ祇園、清水寺の最寄り駅であることから祇園四条、清水五条に改めた。平安神宮が近い鴨東線の丸太町は神宮丸太町へと駅名を変更した。

周辺の駅が観光需要を意識して改名するなかで、三条は従来の駅名を貫いている。やはり地下鉄東西線との乗り換えが目立つといい、外国人観光客からは「清水寺や伏見稲荷への行き方をよく聞かれる」(西山駅長)。

【写真】地下なのにやたらと広い三条駅。改札内はオーバーツーリズムとは無縁そうなゆったりとしたスペース。地上から下りていくと「おけいはん」が出迎えてくれる

三条駅から鴨川を渡るとすぐ、先斗町や河原町、新京極などの繁華街があるが、南北2つの駅ビルが建っているが、祇園四条のように駅前はにぎやかとはいいがたい。

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