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大人が知らないゲーム『スプランキ』の複雑な背景 多くの熱狂と不幸を生み出したネットのトレンド

東洋経済オンライン / 2025年1月31日 18時50分

マスコットホラーはホラーゲームにおける昨今の流行となっている。夜間警備員として動物の機械人形を見張る『Five Nights at Freddy's』、放棄されたおもちゃ工場で恐怖の体験をする『ポピープレイタイム』、不気味な幼稚園で色とりどりのモンスターと出会う『ガーテンオブバンバン』など、人気のマスコットホラーゲームはかなり多い。

『Five Nights at Freddy's』は映画化もされているし、『ポピープレイタイム』や『ガーテンオブバンバン』は日本各地のショッピングモールなどでポップアップストアを開催する程度には人気がある。元々海外の流行ではあるものの、それがYouTubeなどを通じて日本にも入ってきている状況だ。

要するに「かわいいキャラクターが実は怖かった」がマスコットホラーの魅力であり、『スプランキ』もそれに乗れたわけである。おまけにシステムとしてはとっつきやすい音楽ゲームなわけで、子供でも楽しめるわけだ。

何より、ホラーものは子供に向いている。あくまで筆者の考えだが、怖いものは怖がりの人ほど楽しめる。そもそも怖がらない人はホラーものを見てもどうしようもないからだ(もちろん、体調を崩すほど怖くなる人はホラーものを鑑賞すべきではない)。

それぞれのユーザーが自分たちの正解を見る時代

こうして『スプランキ』は大人気になり、日本にもその流行はやってきている。筆者も『スプランキ』キャラクターのぬいぐるみをショッピングモールで見かけて驚いた。知らぬうちに流行は巻き起こり、気づかないだけでそばに来ている。

ただし、話はこれで終わらない。記事執筆時点でオフィシャルの『スプランキ』は公開停止になっており、制作者であるNyankoBfLol氏は現在の状況をあまり好ましくないと思っているようだ。

前述のように『スプランキ』はMOD文化から生まれた。日本ではあまり馴染みがないかもしれないが、PCゲームにおいてデータを改造して楽しむことはオンラインゲームでなければおかしくないし、自分なりに書き換えて遊ぶことはしばしばある。

そう、『スプランキ』自体のMODもいろいろと存在するのだ。キャラクターをマリオに差し替えたものだとか、ほかのマスコットホラーのキャラクターにしたものだとか、その品質はピンキリである。

メタバースとして有名な『Roblox』でも、『スプランキ』を題材にしたゲームが山のように出ている。いろいろな人が自分なりの「スプランキ世界」を作り出しているといえよう。そして、これがより複雑な状況を生み出していく。

“考察”が公式を退けて読者の読み取り方に影響を与える

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