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早起きの利得は「他人時間に巻き込まれない」から なぜ「自分時間」を夜にもってくるとダメなのか?

東洋経済オンライン / 2025年2月3日 9時30分

私は早寝早起きによって、朝に「自分時間」をつくることをすすめていますが、「夜ではだめですか?」という質問をよくいただきます。

答えはノーです。夜は、朝よりも確実に疲れています。そんなときに「自分時間」をとっても、判断力がにぶく、非生産的だからです。

たとえば1日の終わりに時間をとってじっくり考えごとをしようと思っても、夜の決断は深夜に書いたラブレターのようなもの。翌日冷静になってみるとだいたいまともではなく、恥ずかしくなってやり直すのがオチです。

実際、夜に決めたことでうまくいくケースは稀なのです。また、夜は外部からのノイズが多いので、「自分時間」に集中するのが難しくなります。SNSやYouTubeなどの投稿が活発な時間帯なので、気になる情報や魅力的なコンテンツに誘惑されやすく、集中できません。飲み会などのお誘いがあれば、「今日は飲みに行っちゃおう」となりやすくもなります。

そして夜は、時間の制約がないことも問題です。いくらでも夜更かしできてしまい、「自分時間」とは名ばかりに、だらだらと無駄な時間を過ごしてしまうことになりかねません。ですから、疲れていて、判断がにぶく、誘惑が多い夜には期待しないことです。

ちょっと極端ですが、私のスタンスは「夜は捨てる」。夜の時間は睡眠に充てて、翌日の朝の「自分時間」を確保するための準備と考えましょう。早寝早起きで十分な睡眠がとれていて、ノイズが少なく、頭が冴えている朝に「自分時間」をつくることをおすすめします。

時間に制約があるからこそパフォーマンスは発揮できる

朝は出勤時間などの制約があることが気になるかもしれませんが、じつは制約があればあるほど人は集中でき、生産性が上がります。

たとえば、「会議までの1時間」で集中して作成した資料と、残業時間に2、3時間かけてだらだら作った資料では、それほどクオリティの差はないでしょう。むしろ、集中して作成した資料のほうが完成度は高いかもしれません。

「子どもが帰ってくるまでの1時間」でこなせるはずの家事が、「子どもが寝たあとにやろう」と思うとなかなか重い腰が上げられず、いつもより寝る時間が遅くなってしまった……という経験がある人もいるのではないでしょうか。

つまり、忙しい日々を過ごしている人こそ、あえて「制約のある朝を選ぶ」ほうが理にかなっているのです。

夜時間は、翌朝、すっきり起きるための準備時間です。ですから、夜に重要な仕事をしたり、資格試験の勉強を根詰めてやるというのは間違いです。そもそも、夜の疲れた状態でやっても生産性はあがりません。

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