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東大生があえて「ChatGPT」を課題で使う納得の訳 宿題で使うのはアリ?教育とAIの向き合い方

東洋経済オンライン / 2025年2月6日 9時0分

(写真: Supatman / PIXTA)

ニュースでは連日話題でも、学校の授業では導入が進んでいないChatGPT。どのように子どもたちの学びに取り込んでいくとよいのでしょうか。『ぼくたちはChatGPTをどう使うか 14歳から考えるAI時代の学び』を監修した、東大カルペ・ディエムの西岡壱誠さんが、教育現場でのAIの向き合い方についてお話しします。

読書感想文にAIを使ってしまう子どもたち

みなさんは、子どもが宿題を完成させるためにChatGPTをはじめとする生成AIを使うことを、どのように考えますか?

【写真】『ぼくたちはChatGPTをどう使うか 14歳から考えるAI時代の学び』(東大・カルペディエム)

ここ最近、多くの学校の先生から「生徒たちが、読書感想文や調べ物のワーク・宿題をする際に生成AIを使ってしまうので、困っている」という話を聞きます。

例えば「夏目漱石『こころ』の読書感想文を作ってください」という宿題が出たとしましょう。ChatGPTに「夏目漱石の『こころ』のあらすじと、その感想の候補を作ってください」という指示を出し、それをコピー&ペーストして提出してしまうという生徒がいるわけです。1文字も読まずとも、宿題が出せてしまうので、学校の先生としては困ってしまいますよね。

こういうことが起こりえるため、ChatGPTは使ってはならない、とする学校もあるのですが、生徒からするとChatGPTを全面禁止することに対する反論もあります。

例えば、「ネットで調べてもいいから、○○について調べてまとめてきてください」という宿題が出されることはありますよね。

ネットで調べるのはOKだけれど、ChatGPTを使うのは禁止、というのはなんだか矛盾しているのではないか。どこが線引きの基準なのかわからない、という意見もあります。

では、東大生はChatGPTをどのように扱っているのでしょうか?

意外なことに、東大生も高校時代の宿題や、大学での課題をこなす際に、ChatGPTを使用することは多かったようです。

でもそれは、ただ宿題を入力し、コピー&ペーストするというような使い方とは大きく異なります。

東大生はChatGPTをどう活用?

まず、課題を解くいちばん最初の段階で、ChatGPTを使用します。

例えば「第六次産業化とは何か、これまでの発展と今後の展望についても踏まえてまとめなさい」という課題があったとしましょう。

ここでChatGPTを使い、ChatGPT側の意見を聞きます。そうすると、1つの解答例が出てきます。ChatGPTなので、もちろん冗長な部分や調べが甘い部分もあります。その部分はカットしつつ、整理をします。

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