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ホンダ「アコード」ハンズオフ機能への期待と不安

東洋経済オンライン / 2025年7月14日 10時0分

ホンダ量販モデル初のハンズオフ機能を搭載した「アコード e:HEV Honda SENSING 360+」(写真:三木 宏章)

そもそも論としてお考えいただきたい。なぜ、国内外の自動車メーカーは運転中に手が放せる「ハンズオフ走行技術」を実装するのだろうか……。

【写真を見る】ホンダ量販モデル初のハンズオフ機能を搭載した「アコード e:HEV Honda SENSING 360+」(73枚)

筆者は「ハンドルから手が放せること」は、「ハンドルから手が放せるくらい精度の高い運転支援が受けられること」だと理解している。これまで、各社のハンズオフ走行技術の搭載車に5000km以上、乗ってきた。

もっともハンズオフ走行が許される状況は高速道路や自動車専用道路で、周辺の交通状況や自車のセンサー稼働状況、さらにはドライバーが前を向いて運転操作を行っているかなど、複数の条件がすべて整わないと稼働しない。それでも通算2000kmはハンズオフ走行可能な状況だったし、さらにその半分以上は実際にハンズオフ走行だった。しかし、そのような走行シーンでも筆者は必ず片手、ときには両手をハンドルに添えてきた。

【写真】ホンダ量販モデル初のハンズオフ機能を搭載した「アコード e:HEV Honda SENSING 360+」(73枚)

ハンズオフ機能ができること、できないこと

技術には信頼を寄せている。過去、25年以上、開発現場を取材してきたし、実際いくつかの技術開発にも携わった。ではなぜ、筆者はハンドルから手を放さないのか。

ハンズフリー走行は高度な運転支援技術のもとに成り立っているが、「できること、できないこと」が明確に定められシステム設計されている。よって、できないことに分類される状況、たとえば高速道路の本線上に突然、路上障害物が現れた、前を走るトラックの積荷が落下したなど、こうしたレアケースに対しては、ドライバーが責任をもって回避動作を行う必要がある。よって手を添えていればそのぶん、回避動作は素早く確実に行えるのではないか、これが持論だ。

自動運転技術は国連WP29でレベル0~5の6段階(1~5の5段階定義もあり)に区分けされているが、同じようにハンズフリー走行を含めた高度な運転支援技術も細かく定義づけがなされている。

世界初の自動運転車両(レベル3/条件付自動運転)としてリース販売されたホンダ「レジェンド Hybrid EX・Honda SENSING Elite」(2021年/日本市場のみ)を皮切りに、自動運転の要素技術を使った高度な運転支援技術に対する議論が深まってきた。

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