高市政権・熱狂と失望を繰り返せば政策は停滞か
東洋経済オンライン / 2026年2月14日 10時30分
高市早苗首相(自民党総裁)が「政権信任選挙」と位置づけた総選挙が2026年2月8日に投開票され、自民党は単独で3分の2を上回る316議席を獲得。歴史的な大勝となった。立憲民主党と公明党が政権交代を目指して結成した中道改革連合は公示前議席(167)の3分の1にも届かない49議席と惨敗した。
高市首相は物価高対策や経済再生に取り組むが、具体的な成果を上げられる見通しは立たない。かつての小泉純一郎政権(2001~06年)や鳩山由紀夫政権(09~10年)では、熱狂の総選挙で誕生した政権が国民の期待に応えきれずに失望を生み、政治が混乱して政策が停滞した。そんな事態が繰り返されるのではないか。40年間、日本政治をウォッチしてきた者として、この繰り返しが政治をさらに劣化させ、政策が停滞することを危惧する。
明確な内容がない「積極財政」
高市氏は選挙期間中の遊説などで、これまでの自民党政権の政策を転換すると強調。緊縮型の政策から「責任ある積極財政」に踏み出すという。しかし、最近の自民党政権が「緊縮財政」だったとはいえず、「積極財政」の内容も明確ではない。
食料品の消費税を2年間非課税とすることについては、自民党と日本維新の会との連立合意で「検討を加速する」とされているが、高市首相は実施時期や財源などを示していない。政策の具体的な内容を示さないことが、むしろ高市氏への漠然とした期待感を高めた。
イギリスの『ロンドン・タイムズ』紙が高市氏の手法について「Speaking Clearly Saying Nothing(はっきり話すが、何も言っていない)」と評したのは、言い得て妙であった。それでも、高市氏の演説会場では「初の女性首相を応援したい」「頑張っている姿が印象的」と応援する声があふれた。
これに対して中道は、野田佳彦共同代表(前立憲民主党代表)と斉藤鉄夫共同代表(前公明党代表)は食料品の消費税を非課税とするなどの政策を打ち出したが、高市首相との論争はかみ合わなかった。
公明党は26年間続いてきた自民党との連立・選挙協力を解消し、立憲民主党との新党結成に踏み切ったが、その方針転換が支持母体の創価学会に浸透するのに手間取った。立憲民主党を支持してきた無党派層が離れたこともあって、中道候補は各地で苦戦を強いられた。安住淳共同幹事長をはじめ、小沢一郎、岡田克也、枝野幸男各氏ら民主党時代から党を支えてきたベテランが落選した。
圧勝を背景に高市首相はどう動く?
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