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「さすがにデカすぎるだろ…」→まさかのバカ売れ!? 新型ピックアップトラック絶好調 一体何がいいのか?三菱「トライトン」

乗りものニュース / 2024年4月21日 16時12分

好調なセールスを見せる三菱「トライトン」(画像:三菱自動車)。

三菱の新型ピックアップトラック「トライトン」が絶好調。大きすぎるサイズもあってか、控えめだったメーカーの予測を大きく覆す結果となっています。しかも購買層は若者が中心。何が受け入れられているのでしょうか。

メーカーの控え目な予測はどこに? 絶好調「トライトン」

 三菱自動車が12年ぶりに日本へ再導入した1トンピックアップトラック「トライトン」が、話題となっています。トラックという特殊性と、乗用車としてはサイズが大きすぎることもあり、月販計画台数は200台と控えめ。しかし市場からの反響は高く、予約だけで約1300台を突破し、2月の発売から3月末時点で累計受注台数が2000台を超える好調なスタートを見せています。

 そもそも1トンピックアップトラックとはどんなクルマなのでしょうか。まずピックアップトラックとは、ボンネットを持つトラックというのが最大の特徴です。かつて日本でも様々な車種が存在しましたが、現在、日本メーカーのものはトヨタの「ハイラックス」と三菱「トライトン」の2車種だけ。さらに海外ブランドでは、米国ジープの「グラディエーター」だけとなっています。日本メーカーの2車種もタイ生産であるため、全車が輸入車です。

 なお、1トンは“最大積載量が1トン未満”という意味なので、1トンまで積めるということではありません。カタログ上の最大積載量はトライトンとハイラックスがともに500kg、グラディエーターが250kgとなっています。

 ピックアップトラックの魅力は、大きく3つあります。まずはタフな性能です。トラックは、未舗装路の走破性や高い耐久性、様々な用途に対応する多様性などの観点から頑丈なフレーム構造となっています。さらに未舗装路や悪路を走るための4WDシステムも採用しているため、クロカン顔負けの高い走破性も備えています。それを裏付けるように、新興国で展開されるPPV(パッセンジャーピックアップビークル)というタイプのクルマは、まさにピックアップトラックをベースとしたSUVなのです。

 もうひとつが、荷台の便利さです。荷台ならば、水濡れや泥汚れのあるアイテムも気にせずガンガン積み込むことができます。もちろん、荷台は汚れてしまいますが、まるまる水洗いすることだって可能。これがセダンのトランクやSUVのラゲッジスペースでは、そうはいきません。またキャビンから完全に独立しているため、乗員への影響も気にする必要もないのです。

「トラックらしい」と「トラックらしからぬ」が同居?

 そして最後がファッション性の高さでしょう。時代は空前のSUVブームであり、男女問わず、力強いスタイルが好まれる傾向にあります。さらにあらゆる製品で本物志向が強まったことも後押しとなり、SUVの中でも軽乗用車のジムニーから高級車のランドクルーザーまで、本格的な悪路走破性能を備えた車種が幅広く人気となっています。

 そもそもピックアップトラックは実用車であることから、ハードな仕事にも耐えるタフさや、車両感覚を掴みやすい形状といったデザインにも、高い機能性が追求されています。それが結果的に、機能的かつ力強いデザインにもつながっているのです。

 新型トライトンの強みは、そんなピックアップトラックの強みを持ちながら、SUVライクな走りと快適性を兼ね備えていることが挙げられます。走りの良さの秘密が、あの名車「パジェロ」から受け継がれる「スーパーセレクト4WD II」にあります。ライバルとなるハイラックスが、路面状況に合わせて切り替えるパートタイム4WDに対して、トライトンは常時4WDでの走行が可能なフルタイム4WDなので、いかなるシーンでも4WDの恩恵をうけることができます。

 その走りは、驚異的なもので、滑りやすい未舗装路の斜面を楽々と登ることできるほど。さらにトラックであるため、後輪側のサスペンションは、重量物の積載にも耐えられるリーフスプリングを採用していますが、そこにも一工夫があります。乗り心地を重視した仕様を開発することで、乗員の快適性も大きく高めました。

 このため、運転感覚は、ほとんどSUVであり、ミラーに映る荷台で“トラック”であることを思い出させるほど。さらに最新型車であるため、先進の安全運転支援機能も搭載されています。

過半数が「若者」 新たな市場を切り開くか

 新型トライトンの価格は、498万800円~540万1000円と高価ですが、事前の予約受注では、オーダーの約9割を最上位グレード「GSR」が占めています。さらに驚くべきは、20代以下が10%、30代が21%と全体の3割を占めていること。最多となる40代も32%となっており、高価格帯ながら、購入者層が比較的若い世代で構成されています。

 その若い層の購入を後ろ支えしているのが、三菱自動車独自の残価設定ローンやリースと推測されます。最大のポイントは、残価設定の高さでしょう。

 残価設定ローン「スーパーマイカープラン」では、月間走行距離1000kmの場合、3年後の残価が約59%と高め。さらに車検、メンテナンス、自動車保険、税金など登録後に発生する費用を含めたリース「ウルトラマイカープラン」では、GSRを3年間、月間走行距離1000kmで契約した場合、月々9万2950円で所有可能。自動車保険は全年齢対象となるので、若い人ほどお得となる計算です。3年後の残価についても、同プランでは、50%と三菱車の中ではトップクラスです。

 そしてユニークなのが、1年と2年の短期間所有に特化したリース「ちょこっとT-Drive」の設定でしょう。2年間の契約なら、各種税金やメンテナンスを含め、9万90円+自動車保険となります。このように具体的な年間費用を示すことで、購入を検討しやすい環境作りにも努めています。

 トライトンなどのピックアップトラックは、日本の法規では、大きめのトラックなどと同じ普通貨物車の1ナンバー扱いとなるため、車検は1年ごと、自動車保険も乗用車と比べると高め。高速料金も中型車の扱いになるなど、同クラスのSUVとは異なる点も多いです。またピックアップトラックという性質から全長が5mを越え、駐車場所にも制約を受けることになります。このため、誰にでも勧められる車種でないのも事実です。

 しかし、それらのハードルさえクリアできれば、人とは異なる個性的なクルマであり、クロカン的なトラックという本物のギアを手にするという満足感が味わえるのです。

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