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「ホンダジェット」のトイレにシートベルトがあるのですが…なぜ? 理由が意外すぎた!

乗りものニュース / 2024年6月1日 14時12分

ホンダジェット エリートII(画像:ホンダ エアクラフト カンパニー)。

翼の上にエンジンを配した設計が特徴のビジネスジェット「ホンダジェット」は、機内にも特徴があります。トイレにシートベルトがあるのです。なぜでしょうか。

「CAさんがいないから」と思いきや

 超小型飛行機を意味するVLJ(ベリー・ライト・ジェット)クラスでヒット作となっているホンダ・エアクラフト・カンパニーのビジネスジェット「ホンダジェット」は、翼の上にエンジンを配した設計が特徴です。しかし、実は機内にもユニークなポイントが存在します。この機のトイレ(オプションで設置可能)には、旅客機で見ない座席ベルトも付けられているのです。なぜなのでしょうか。

 筆者(加賀幸雄)は当初、トイレの座席にベルトが付く主な理由は「自己責任」と考えました。旅客機と異なり客室乗務員は搭乗せず、乱気流が予測される際にアナウンスが確実にあるか分かりません。

 このため、「使用中」の揺れに備えるためと思っていました。そのため、ホンダ・エアクラフト・カンパニーに問い合わせてみたところ、意表を突く回答を得ることができました。

「トイレの座席ベルトの主な目的は、客室の座席と同じように通常の運航時の座席として使うため」だそう。つまり、スペック上の搭乗者数に関してのものでした。

 ホンダジェットの定員は操縦士1名と乗客7名、または正副操縦士2名と乗客6名なので、機長のみが乗るフライトで満席なら、乗客の1人は副操縦士席、残る1人はトイレに座ることもできます。

トイレにまで見えた探究心

 ただし、回答には「性能上、(トイレも)座席に数えることができる」とも記されていて、実際にトイレを客室の座席と同じように使うケースは、さほど多くないとのことでした。

「トイレも座席」の回答に軽く驚いたものの、筆者が感じたのは、これも航空機の設計で必要な「トレードオフ」の1つであり、日本人が工芸品の製作で見せる「探求心」に似ているということでした。

 トイレのオプション装備は、実は同じクラスで機体最後部にエンジンを備えたほかの機種にもあります。ホンダジェットはもともと、それらの他機種より客室容積を確保しているため、トイレの座席を定員数に含めなくても“狭い”と思われないでしょう。

 とはいえ、定員数に1人カウントできないのは、セールス上で不利と言えます。そのため、一見、素人目に驚かれる「トイレも座席」を受け入れる代わりに「定員8人」を得たといえます。

 ちなみに、主翼上にエンジンを配置したのは、客室への騒音を弱め、かつ客室容積を増やすためにデザインされたものとのことです。

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